今朝、朝焼けの空を眺めながら
茨木のり子さんの詩が思い浮かびました。

今まで、挫けそうなとき
誰かのせいにしてしまいそうな時
何度心で復唱しただろう。 

いつもこの詩は、時空を超えて
私を叱咤激励してくれる。

「自分の感受性くらい」

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ


いつ読んでも、…身に沁みます。