アジアで初めてノーベル文学賞を受賞したロビンドロナート・タゴール。

詩・音楽・戯曲・小説・絵画・哲学
多方面で才能を発揮した、まさに天才と呼ばれたひとでした。

ベンガル界最大の詩人と呼ばれるタゴールの、心に沁みる詩を、ご紹介したいと思います。
 

 

「魂の永遠の自由は愛の中に


 偉大なものは小さなものの中に


 無限は形態の絆の中に見出される」
 

 

魂は、目に見えないものですが
それはどこにあるのかというと
愛というまた目に見えないものの中に確かに存在する、と

そしてまた、愛のような
偉大と言われるものはどこにあるのかというと
それは目に見える大仰なものの中ではなく、
きっと日常で見落としてしまうような
気が付けばそこにあるような
そんな小さく平凡の中に存在する、と

そして「魂の永遠の自由」に通ずる言葉ですが、無限はどこにあるのかというと
絆の中に、見出される…

私はこの、最後の一行に
希望の光を見たような気持ちがして
救われました。

愛も絆も、目に見えないものですが
双方が感じていれば、確かに存在するものです。

共に過ごした人生の時間、
交わした言葉、
受け取り合った互いの感情、
全て目にみえないものですが
絆となり、そこに魂の自由が宿る気がするのです。

タゴールの詩はスケールが偉大すぎて、時に難解といわれることもありますが
人生のある時にふと、心に寄り添ってくれるように思います。

築いてきた絆は、当人同士にしか分からないものですが
確かに存在する。
そう、信じます。