日本ではオリンピックに続きパラリンピックが開催されました。

残念ながら、パラリンピックの放送はインドのチャンネルでも放送されていなかったのですが
昨夜クラフトの作業を終えてから、開会式のダイジェストニュースや競技の動画などを拝見して静かな感動に包まれました。

開会式のコンセプトは
「WE HAVE WINGS」。


なんてシンプルで、しかし力強いメッセージなのでしょう。
 

パラリンピックの選手の皆さんが、幾多の困難を乗り越え、心の翼を広げて躍動する姿、
そして今困難の中にいる世界中の人たちに勇気と希望を与える、そんな素晴らしい言葉だと思いました。

そして開会式の皆さんの想いのこもったパフォーマンスや競技に参加する選手の皆さんは、まさにこの言葉を内なる人間の「可能性」という輝く光により体現されていると感じました。

この状況の中で、162もの国や地域からの参加があったこともすごいことです。
難民選手団の皆さんが選手入場でトップバッターをされていた姿にも胸が熱くなりました。
移動や環境の変化に念入りな準備が必要なパラリンピックの選手の皆さんが、世界的な困難の中で日本の地に行くと決意されたこと。
並々ならぬ覚悟だったことと思います。
そして、アフガニスタンを始め、国が混乱の最中にあり参加を断念した選手はどんなに悔しかったでしょう…
そうした選手の方々の想いを想像すると、本当に胸の奥が熱くなりました。



以前、車いすランナーの廣道純さんがバングラデシュに来てエクマットラに訪問してくださった時
「今の自分をプラスと思うか、マイナスと思うかで生き方が全く変わる」
というお話を子どもたちにしてくださいました。

できないことを嘆いて「歩けない自分」を歩ける人と比べてマイナスと捉えるか
いまできることを数えて「歩けないけれど自分は〇〇ができる」とプラスに捉えるか

実際に15歳で交通事故に遭い両足の機能を失った純さんだからこそ、深い説得力があり
またそれは全ての人間にも共通する

自分を卑下して生きるか
胸を張って生きるか

という普遍的なことにも通じている気がしました。

心が折れそうな困難にも立ち向かい、自分自身、そして人間の可能性を信じ、胸をはってアスリートと生きているパラリンピックの選手の方々。
こちらの国では放映されないことが残念でなりませんが、出来る限り私も日々のニュースに注目し、子どもたちや現地の方々にもその姿を伝えていきたいと思います。



(2019年にエクマットラアカデミーに訪問してくださったアスリートの廣道純さん)