いつもエクマットラハンディクラフトの商品を
手に取っていただいている皆様
そして、活動を応援してくださっている皆様へ
 

日本の皆さまも今は大変な状況が続いていることと思います。
そんな中ですが、私たちの近況をご報告させていただければと思います。


《閉鎖前のクラフト工房で スタッフの女性たちと》


私たちのハンディクラフトクラフト工房も、バングラデシュで感染者が発覚した後3月中旬に閉鎖をし、一か月が経とうとしています。

幸いなことに、工房があるエクマットラアカデミー付近はまだ感染者が出ていないため、そこに住む子どもたちや働く女性たちの安全を最優先し、しばらくはこのまま人の行き来をできるだけなくすために、工房も閉鎖を続ける予定です。


私たちのような小さな工房が今の状況の中で生き延びるのは至難の業で、今は自営業の皆さんがそうだと思いますが、保証のない不安定さと雇用を生み出すということ、誰かの人生を背負うという事への責任を、片田舎の工房ながら改めて日々感じております。

 

毎月生産し、販売し、その売り上げで運営を続けるというシンプルなスタイルで少しずつ成長してきた中、またようやくバングラデシュでの店舗販売も始まり日本の販路と合わせて軌道に乗り始めた矢先に、こうして生産も全て止まった中で運営を続けるのはとても厳しい状況ですが
同じように歯を食いしばり、今の状況を耐え忍んでいる方々が世界中にいるのだと思い、私たちもなんとか乗り切っていこうと思っています。

《ミシンで縫製をするスタッフのラボ二》

 

そんな中でもスタッフである農村の女性たちはとても打たれ強く

「あんまり落ち込んじゃダメですよ!生きて元気でいればなんとかなるからね。」と逆に励まされたりで

確かに今まで何度もお金が底をついたり、もう駄目だと思った時も乗り越えて運営してきた…
こんな時こそ自分がしっかりしなければ、と

彼女たちの生きる力に、私も力をもらっています。

 

工房が閉鎖する前には、今年導入したミシンで子どもたちやスタッフ、地域の方々のためのマスクをみんなで縫いました。
自分が習得した技術で、今こうして誰かのためにできることがあることがとても嬉しい、と女性たちは笑顔で話していました。


こんな時だからこそ、思いやりの心を。


わたしがそう伝えなくとも、それを体現してくれている女性たちを見て
商業的にはまだまだの工房ですが、この何年間共に人間として成長して来られたのだと、そう感じられて胸が温かくなりました。


《工房の女性たちが縫ったマスクを着用するアカデミーの子どもたち》


いつかまた仕事を再開できる日まで、今までついてきてくれたスタッフやその子どもたちや家族の笑顔や人生を守っていくためにも
心を強く持ち、工房として生き延びる術を模索していきたいと思います。


日本や世界で同じように、経済的な困難を乗り越えようとしている皆さん、医療の現場で奮闘されている皆さんにも日々勇気をいただいています。
 

いつかまた、バングラデシュから「優しくて可愛い」商品を日本や世界の皆様にお届けできる日が来るよう…
私たちもバングラデシュで、今は安全第一で過ごしていきます。


いつも私たちを見守って下さっている日本の皆さまの安全と健康を心からお祈りしています。



《日本式の刺繍…いつか商品として皆さんにお届けできますように!》