初めてバングラデシュに来たときに

エクマットラに出会ってなかったら

エクマットラに関わる人たちに出会ってなかったら

わたしはこんなにバングラデシュを好きになっていなかったかもしれない。

 


その国の印象って、景色よりも食べ物よりもその国でどんな人たちと出会うかが大きい。

わたしが移住を決めた理由に、子ども達はもちろんのこと

エクマットラで活動するメンバーのことを大好きになったからということがあります。

 

エクマットラのことをもっと知ってほしいから
いつもは子どもたちのことが多いですが、今日はメンバーのことを書こうと思います。

写真の真ん中にいるのは、通称シュボ。(わたしは影でシュボたんと呼んでいます。)
エクマットラの代表であり、みんなのボス・・・大物に見えるけどわたしと同じ年!!

シュボはダッカ大学生時代から夫の親友・良きパートナーであり、わたしが初めてきちんと出会ったバングラ人でもあります。

 

シュボとの出会いは忘れない・・・

冬の夜、渋谷の駅で、なぜかコンビの前で飲み物や食べ物を買って立ち話で盛り上がって。

こう書くと学生時代の話のようですがすでにその時、30歳越えてます。。。
今思うと、せっかくバングラデシュから来日していたのに、素敵なお店とかに連れていってあげればよかった。

でも夫の紹介で会ってからふたりとも大興奮で話がつきなくて、そのまま寒空の下でいいから話し続けたかったんですよね。

わたしは当時もちろんベンガル語は話せないし、英語もカタコトでしたが
彼が何を言いたいのか全部わかったし、後で聞いたら向こうもそうだと言っていました。

シュボは今は監督として活躍していますが、小さい頃から演劇をやってきて有名な役者だったので

そんなところも話がつきない要素だったのかもしれません。

 

その時の言葉で今でも忘れられない、というか今だからこそ心に刺さる言葉があります。

「NGO団体を運営しているというと、いろんな方からすごく良いことをしてるね、と言われる。子どもってかわいいですよね、と。

でも実際毎日子どものための活動をしていたら、人に見せられる綺麗なことなんて少なくて、毎日汗と泥に塗れながらはいつくばってなんとか運営をする日々だよ。子どもに対しても、親代わりで本気で育ててるから、もちろん可愛いけど叱ることのほうが多い。貧困や格差と戦うのは、果てしない挑戦のようで毎日のように心が折れることがある。」

「・・・それでも、マエはバングラデシュに来たいと思う?」

 

いつも本気なシュボだからこそ、出会った初日に言えるすごく正直な言葉だと思いました。

当時のわたしからしたら、シュボや夫の活動はキラキラ輝いて見えて、早くわたしもそちらに行きたいと思ってたので
そのときは無邪気に「もちろん!」と答えた私だけど、今はあの時シュボが言っていた言葉の意味がちゃんと分かる。

活動をする中で、心が震えるような嬉しい涙を流すことももちろんあるけど、

悲しい現実に、変えられない現状に、自分の無力さに…悔し涙を流すことの方が多い。

安らかな気持ちで眠るよりも、疲れ果てて眠りに落ちてしまう日のほうが多い。。。

心が折れないように、例え折れても立ち上がるくらいの気合がないと、とてもじゃないけど続けていけない。

それでも頑張れるのは、子ども達の成長が感じられたり、やっててよかったと報われる瞬間があるからと、

わたしよりもずっとずっと長い間、そうして自分自身と戦って歩んできたシュボや夫や現地の仲間たちの存在があるから。

 

シュボだけではなく、エクマットラには国や人種を越えて尊敬できるメンバーがたくさんいる。

(ぶっちゃけ変なひとも多いですが…みんなキャラが濃い…)
それは、自分の人生をかけて国や次世代のために何かをしていこうという「志」を持っている人たちだからなんだと感じます。

 

シュボのとなりは奥さんのシムちゃん、めちゃくちゃ頭の良い才女で、住み始めた頃からわたしにいろんなことを教えてくれている、バングラの先生的存在です。
マエ、バングラでは道で踊っちゃだめよ!と来たばかりで浮かれてた頃本気で怒られたのは良い思い出です。

その隣はニロイ。彼も創立メンバーのひとりで、なんと国公立の最難関といわれるダッカ大を主席で卒業した天才!
今はそのダッカ大学の教授をしています。
ニロイと奥さんのミミとはかなり長い間一緒に住んでいました。
わたしが出産を終えて、生まれたばかりの子を抱えながら「ミルプール一ヶ月大断水の悪夢(注:詳細は後ほど・・・)により、育児ノイローゼになりそうだった時、支えてくれたのはこの二人でした。

生まれたばかりの赤ちゃんにだけは綺麗な水を、となかなか手に入らないペットボトルをお店からなんとか入手しては一緒に洗ったりお世話を手伝ってくれました。

 

始めは夫の仲間だったみんなですが、いろんな出来事をこの5年間で経験してきて…

今ではわたしのかけがえのない仲間だと、思えることが嬉しいです。
みんなからは仕事を一緒にしていく中で、人間としてとても大事なことを教わるときが多々あります。

本気で尊敬してやまない、わたしの誇りであるメンバーです。


励ましあいながら、学び合いながら、これからも共に

この国で彼らと歩んでいこうと思います。

 

 

只今、そんな仲間たちと大きな挑戦をしています!
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「ストリートチルドレンの大逆転の人生を描く未来のアカデミーを開校させたい!」
https://readyfor.jp/projects/ekmattra55