今日はバッグのプリントのために、朝からアシュリアという工場地域へ。
今までも何度かバッグのプリントは行ってきたのですが、バングラデシュでは小ロットでサンプル作りからしてくれる工場がなかなかなく、ぶっつけ本番で印刷してもらっては色味が違ったり、納品してもらったものの裏側にもカラーがついてしまっていたりで、何度も苦い思い、作り直しを経験してきました。
大きな会社さんは生地生産と同じくプリントも行える自社工場を持っていて、その中で全ての工程が可能ですが、私たちのように雇用のみを抱えている小さな工房だと、それぞれの工程に専門性があり信頼できるパートナーが必要となり、プリントに関しては経験の浅さからそれがまだ構築できていませんでした。
今回、日本側とやりとりしながらの大きなお仕事を進めていくにあたり、サンプル作りも対応してくれるプリント店が必要で、先月からのリサーチの結果、海外にもクライアントを持ちサンプル制作も丁寧にしてくれると評判のプリント店と繋がることができました。
お仕事を一緒にさせていただくにあたり、私は現場をきちんと見ておきたい派で…。
サンプルは生地を送ってもらえればオフィスに届けますと言っていただいたのですが、工場と制作風景を一度見学させていただきたくて、今日は2時間ほどかけてプリント工場へ行ってきたのでした。
行ってみて思ったのは、やはり現場に行ってみないと分からないことって沢山あるんだな、ということ。
綺麗に片付けられた清潔な広い空間。
大切に保存された今までされてきたお仕事のサンプルの数々。
この工場の皆さんが、真心を持ってお仕事に取り組まれているのが伝わってきました。
ひとつひとつの工程を見せていただきながら、分からない部分を聞くととても丁寧に説明してくださって、今までのオーダーで起こっていたミスがどの工程でなぜ起きていたのかも理解することができましたし、それをこの工場ではどのように防いでいるのかも伝わり、お仕事をこれから依頼するにあたっての信頼と敬意を抱くことができました。
バッグのプリントには、主にスクリーンプリントとインクジェットプリントがありますが、ジュートバッグの場合生地との相性から、ほとんどがスクリーンプリントとなります。
メッシュ状の版に穴を開け、その穴からインクをヘラでこすりつけて生地に直接転写する伝統的な印刷方法で、インクが生地の繊維にしっかりと定着するため生地の網目の粗いジュート生地にも綺麗に印刷でき、摩擦や洗濯に強く色落ちしにくいのが特徴です。
ただ、ジュート生地は通常のコットン生地に比べると細かい印刷の限界もあるため、そのあたりも見極めたくて今回工場を訪問させていただいたのですが…
想定していた以上に小さな文字もばっちり印刷できて、乾かす作業もプロフェッショナルに行ってくださいました。
それにしても、日本や諸外国では大量生産できるからと機械でのスクリーンプリントへと移行している中、
絶妙な力加減により、インクの厚みや風合いを細かく調整可能しながら、一枚一枚の生地と向き合う職人さんの姿はとても素敵で、まさに匠の技というかんじで。
その熟練された手作業でを以ってものつくりをさせていただくことは、なんだかとても贅沢なことだなあと、改めてそんな風に感じました。
バングラデシュではこと仕事において、予定通りにいかないこと、予想外のことばかりで、ため息をつきながらの帰路に就くことも多いのですが、帰りの車の窓から夕陽を眺めながら、久しぶりに安堵感と達成感を抱きしめての嬉しい帰り道でした。



