37歳で急性虫垂炎(いわゆる盲腸)になりました。

この記事は、そのときのことを時系列で克明に書いた体験記です。

 

盲腸体験記①運命の変わり目

盲腸体験記②盲腸判明・即入院 →ココ

盲腸体験記③術後と不思議な体験

盲腸体験記④星的な考察

 

1月23日(木)14:00〜 車で10分くらいの少し大きめの病院にて

「別の先生が診てくださることになりましたので、こちらに来てください」ということで再度診察室へ。

男性のS先生登場。

女性のH先生よりもなぜかS先生のほうが安心感があった。

 

そのS先生は「虫垂炎、盲腸って知ってます?」とやんわり、その可能性を示唆した。

 

診察台でお腹を押され、パッと手を離して、「これ、どうですか?」と聞かれた。

「どうですか、って…なんといったらいいか…えっと、離した時の方が痛いです」

 

「離した時の方が痛いのは、よくないですね〜」

 

そして、ここの医院長先生であるA先生も登場。

A先生のいうことは絶対だな、という感じがした。

 

キャリアとか経験値って、きっと顔や雰囲気に出るんでしょうね。

 

A先生は触診しつつ「シンガポール行くんでしょ?どこのホテルに行くんだったの?」と聞いてきた。

 

先生、なぜ過去形で聞くんですか!?と動揺しつつ「えっと…リッツカールトン…」と答えると、診察室は「あ〜〜あ〜」という雰囲気になった。

 

最後にA先生から「虫垂炎ですね。これは即手術、即入院をオススメします。このまま海外行ったら、相当危険ですよ。向こうで破裂したら、ほんとうに大変ですから。」と受け入れたくない診察結果を聞く羽目になった。

 

「夫に相談させてください…」とだけ言い残し、診察室をヨロヨロ出て、夫に電話。

 

夫はあまりのことに絶句していた。

※この旅行のお金は全て夫持ちで私の分も夫がプレゼントしてくれた旅行だった。

 

16:00〜 病室

シンガポールを諦め、虫垂炎の手術を受けることになる。

そんな急転直下の1日を、少しずつ受け入れながら、手術の時間まで病室のベッドでダラダラ過ごした。

夫が必要なものをいろいろ持ってきて駆けつけてくれた。

だが、まだ、旅行代金のキャンセル手続きをしていないというので、慌てて、わたしのことはいいから、少しでも早く手続きをして少しでも多く返金してもらうよう言い、家に帰した。

 

手術は、腹腔鏡を使うため、傷は小さくて済み40分くらいで終わるものだそう。

おヘソとそのほか腹部に2箇所、小さな傷ができるが、たいして目立たないとのこと。

おヘソから盲腸まで何かを通して手術するのかと想像したら、なんだか医学の進歩ってすごいなという気がした。

 

病室に入ってから手術の時間がくるまで、看護師さんが、30分ごとくらいにやってきて、手術用の服に着替えさせてくれたり、着圧ソックスをはかせてくれたり、おへその掃除をしてくれたりする。

 

着々と手術の準備が始まっていく。

 

その準備もだいたい終わりに近づいた頃、点滴の針が刺されたのだが、そのとき言ってくれた「今日一番痛いのはこれだから。もうこれ以上痛いのないからね」が心の支えだった。

 

これから手術!となって、わたしが一番怖かったのは「痛み」。

 

病室では、えんえんと「盲腸 レポ」で盲腸体験記を読み漁って、どんな痛みがやってくるのか想像していたが、これ以上痛いのはない、と言われたことでかなり安心した。

そして、その看護師さんのいう通りだった。

 

点滴の針を刺されるときも、そこまで激痛ではないし、麻酔を背中に刺すときも、耐えられないほどではない。

術後のおへその痛みがひどいというレポも読んだが、下半身麻酔が効いていたからか、全く痛くなく、今回本当に一番痛かったのは、夫の心情を想像したときの心の痛み。

 

夫よ…あんなに楽しみにしていたのに…

お金も半額しかかえってこず…

ごめんよ…