今この時、最後の転職を考える


私が今の職場を紹介してあげた知人が、3ヶ月で退職した。

正確には “解雇” だ。


試用期間中に2回も入院してしまったことが理由らしい。

1回目は腸炎のような症状、2回目はヘルニアで動けなくなった。

見舞いにも行ったが、本当に気の毒だった。


回復後に彼から連絡があり、



「今はタクシードライバーをやってるよ。

昼間だけ働いて、自分のペースでできる」



と楽しそうに話してきた。

正直、うらやましいと思った。

夜の酔っ払いに絡まれる心配もない、昼間だけの運転。

それも悪くないな、と。




今の仕事が好きかと言えば、答えははっきりしている。


好きじゃない。むしろ嫌いだ。


職場の人たちが嫌いなわけじゃない。

ただ、仕事そのものがストレスを溜める内容だ。

日々、人間の醜さや、物への異常な執着が目につく。

そんな“肥溜め”のような環境を見続けていると、

自然と人が嫌いになっていく。


今相手にしている人間のようには、

自分は絶対になりたくない。




タクシーもまた、人を相手にする仕事だ。

もちろん、いい客ばかりではない。

だが、昼間なら変なトラブルの確率は低い。

そして ほとんどの客は一度きりで、二度と会わない。


この距離感が、今の私には魅力的に思える。


だから考えてしまう。


「俺もやろうかな」


実は、二種免許はすでに持っている。

昔、念のために取得しておいたものだ。

それを今こそ活かす時なのかもしれない。


やるなら介護タクシーもありだ。

酔っ払いを乗せる必要もない。




ただ、本音を言えば――

もう仕事そのものに、心が向かなくなっている。


かつてはやりたい仕事もあった。

でも今は、その情熱がすっかり消えてしまった。

働く意欲に燃える人が、うらやましい。


「年金だけで十分生活できるから、暇つぶしに働いてるだけ」

そんな話を聞くと、本当にうらやましいと思う。


もし私が働かなくていい立場なら、

間違いなく雇われて仕事なんてしない。


いま働いているのは、

“生きるために仕方なく”というカテゴリーに過ぎない。




そんな中で、今私は

人生最後の転職 を考えている。


早く過ぎ去れ、人生よ。




取りあえず、給料他より良いから、

もう少し我慢するかな、

いや、いや、もういいかな?