韓国14日間滞在記⑫
12日目 韓国の新築マンション視察とローカル市場探訪
12日目。
この日は予定を変更し、ソウル近郊にある新築分譲住宅タウンのショールームを見学することになった。
向かったのは、巨大な再開発エリア。
到着すると、そこには建設途中とは思えないほど広大な街づくりが進んでいた。道路も整備され、マンション群が並ぶ未来都市のような景色だ。
その一角に、3階建ての大きな仮設ショールームが建っていた。駐車場はすでに満車。韓国の住宅熱の高さがうかがえる。
予約していたため、受付では40代ほどのスレンダーな女性スタッフが笑顔で迎えてくれた。
韓国の新築マンション、その印象は…
見せてもらったのは、間取りの異なる3タイプ。
小さめの住戸はすでに完売しており、残っているのは30坪前後の広い部屋ばかりだった。
室内はさすがショールーム。
家具や照明、インテリアで美しく演出され、見映えは非常にいい。
ただ、以前から感じていた疑問が今回もあった。
それは――
なぜ韓国の住宅は、浴室・洗面・トイレが一体型なのか。
ワンルームなら理解できる。
しかし90㎡クラスの広い住戸でも同じ仕様なのだ。
しかも洗面台は意外なほど簡素。
建具の金物や室内側の鍵も、日本の感覚からすると少し粗く感じる。
高級マンションでも、この水回りの思想は共通しているようだった。
家族が多ければ、朝の忙しい時間に誰かがシャワーを使えば、トイレに入れない。これは不便ではないか――。
思い切って担当者に聞いてみた。
返ってきた答えは、笑顔で一言。
「これが文化です」
なるほど。
住宅にも国ごとの価値観がある。
そう思うしかなかった。
買う予定もないのに、説明だけ聞き、最後に1000円分の商品券までいただいてしまった。少し申し訳ない気持ちで会場を後にした。
観光地を避け、地元市場へ
昼もかなり過ぎていた。
南大門市場や明洞は観光客で混雑しているだろう。
そこで今回は、観光客が少なそうなローカル市場へ向かうことにした。
地下鉄で数駅。
駅を出るとすぐ市場街が広がっていた。
まずは腹ごしらえと、近くの食堂へ入る。
私はムル冷麺。
妻はソルロンタンクッパ系のスープ飯、そして牛肉チヂミ。
会計は約4000円ほど。
だが正直に言えば、味は今ひとつ。
「これは旨い!」という感動までは届かなかった。特にチヂミは期待外れだった。
店構えは立派で、欧米系の客も多い。
料理人は中東系の外国人スタッフだった。国際色豊かなのは面白いが、味への期待値も上がるだけに少し惜しい。
食べ終える頃、隣に日本人観光客が座った。
メニュー選びに悩んでいたため、妻が日本語で「単品よりセットの方がお得ですよ」と声をかけていた。
旅先での、ささやかな国際交流だった。
地下市場は活気十分
日曜日ということもあり、地上の商店街は半分以上がシャッター。
ところが地下へ降りると景色は一変。
そこには多くの買い物客でにぎわう地下市場が広がっていた。
衣料品、雑貨、アクセサリー、食品――。
安いものもあれば、日本より高いものもある。
妻はスカーフを5枚購入。さらに指輪まで買っていた。
買い物スイッチが入ると止まらない。
その後、ロッテ百貨店も視察。
だが驚いたのは価格だった。
日本のお菓子が3倍、5倍の値段で並んでいる。
「これは本当に売れるのか…?」
思わず二度見してしまった。
妻の妄想トークとマクドナルド
歩き疲れた私たちは、最後にマクドナルドでコーヒー休憩。
そこで始まる、妻の止まらない未来構想トーク。
家のこと、旅行のこと、親族のこと、買い物のこと――。
次々と話題が飛び、私は頷くだけで精一杯。
頭の中はぐるぐる回る。
こうして12日目は終了。
明日こそ、岩盤浴サウナへ行きたい。
旅も終盤。
疲れた身体に、そろそろ癒やしが必要だ。