日米怪獣王対決!
シリーズ最高のエンタメ作!
1962年 監督/ 本多猪四郎
ゴジラシリーズの第3作で、前作『ゴジラの逆襲』から7年ぶりに製作された大ヒット作!
その興行収入は現在まで破られておらず、シリーズ最大のヒット作として君臨しているようです。

この作品はだいぶ前に一度だけ観ているんですけど、その時の印象は決闘シーンがユルいキングコングのビジュアルに耐えられない…でした。ボクは幼少の頃ゴジラファンであると同時にキングコングの大ファンでもあったので、その反動かとは思いますが…。
それが、今回久しぶりに観直したらなんとメッチャ楽しめました!とにかく見せ場がテンコ盛り!ユルいと思った決闘シーンはやっぱりユルいんですけど、これは作風ですね!
全体を支配するユーモアセンス、華やかなキャストが本作のカラーである事に気づくと、もうお祭り気分で最高に楽しめる作品です!

日米怪獣王対決とあって、それぞれの見せ場もたっぷり用意してあり、ゴジラファン、キングコングファン共に満足の出来る作品です。この贅沢感もやはりシリーズにおいて突出しています(ゴジラシリーズは本作含め5本しか観てませんが)


【この映画の好きなとこ】

◾︎浜美枝と若林映子!!
2人が出演している事は知っていましたけど、揃って登場するとそれはもう衝撃的インパクト!だって2人とも『007は二度死ぬ』出演のボンドガールですよ!2人とも可愛すぎ!
脳裏に焼き付いたこの2人が最後まで頭から離れなくて…キャバクラに行ったらナンバーワンが2人着いてくれた感じ!

◾︎多胡部長(有島一郎)
本作のコメディパートを担う名バイプレーヤー有島一郎。ハイテンション、オーバーアクトで大暴走!本作が支持される大きな理由のひとつがこの人にあります!
役名が"タコ部長"ですから

◾︎ファロ島の大ダコ
西洋では悪魔として忌み嫌われているタコですが、それ故に映画での需要度が高いキャラクター。実写とストップモーションアニメでの制作で異様ムード最高!
島民を襲ったあとコングとも絡みます

◾︎コングの輸送
オリジナルの『キングコング』(1933年版、2005年版共に)では、コングの輸送シーンをジャンプカットで省略していたのが不満だったんですけど、本作には巨大イカダに乗せ運ぶシーンがあります!感涙!
こういうスペクタクル感が実にいいのですよ
そして度肝抜く大爆発!

◾︎ファーストコンタクト
初顔合わせを果たした両者。ゴジラの放射能火炎に驚き目をパチクリさせるキングコングに萌えます!!

ナイスリアクション!

◾︎帯電体質に改善!
ゴジラの放射能火炎に対抗する為、高圧電線から電力を吸収し帯電体質に進化するコング。これでゴジラの放射能火炎は無力に!このシーン異様なオーラ放ってます。
頭いい

◾︎東宝特撮力
他の追随を許さない圧倒的な特撮技術は随所に見られますが、このシーンには特に圧倒されます!見ればミニチュア模型とわかるのですが、その精密度やリアリズムに驚愕!
ホント毎回スゴい

◾︎本家オマージュ
1933年アメリカ製作『キングコング』へのオマージュシーンあります!キングコングファンにとっては嬉しい限り!
大勢の列車乗客から選んだのは…
浜美枝!確かな目してるね
国会議事堂をエンパイアステートビルに見立てて登るよ
恐竜の口に樹木を突っ込むシーンの再現!

◾︎最後の対決
共に国家威信をかけ絶対に負けられない戦いが始まる!マウントを取ったコングがゴジラをボコるシーンや、尻尾を掴み投げ飛ばすなど、他作では見られない格闘技感も本作ならではの魅力!
この絵面最高!
決戦は熱海!
城を見ると壊さずにいられないの?

独特の雰囲気を持つ本作ですけど、シリーズ最大のヒット作、人気作として支持されている事実に本多猪四郎監督の凄みを垣間見ました!恐ろしい怪獣映画ばかりでなく、こんなエンタメ作品も作れるなんて!
怪獣映画以外には何を撮った人なのかなあとググってみたら、なんとボクの大好きな『緯度0大作戦』『ガス人間第一号』の監督でもあったんですね(なんで気づかなかったんだろ)
晩年は黒澤明監督作品の演出補佐も行っていたそうで、その確かな演出力と人間性が認められていたのですね。
生涯のほとんどを東宝特撮映画に捧げたようで、その経歴からどれだけ偉大な監督だったのかが窺えます。これは他作品も観ないといけませんね!

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