ハマーホラー開幕です!!
1957年 監督/ テレンス・フィッシャー
30年前に鑑賞しておりましたが、当時は特に響くことなく、ボクの心から消えかけていた作品です。
いやあ、あぶないあぶない…
『フランケンシュタインの逆襲』、そしてハマーホラーの魅力を知らずに人生を終えることなく本当に良かった!!
本作は1931年のユニバーサル映画『フランケンシュタイン』を、イギリスのハマー・フィルム・プロダクションがリメイクした作品です。しかし、ひと口にリメイク作品と片付けるのはどうだ!?
オリジナルの品格を凌駕する斬新なモンスターのデザイン。情熱的暴走が嘲笑を誘うフランケンシュタイン男爵。そして、なんといってもテレンス・フィッシャー監督の名演出。50年代の情緒に溢れたフィルムの発色も美しく何もかもが鮮烈!
『フランケンシュタインの逆襲』は単なる名作ホラーのリメイク作品にとどまらず、ハマー・プロが(たぶん)社運を賭けて挑んだ本気のエンターテインメントです!
【この映画の好きなとこ】
◾️ヴィクター・フランケンシュタイン男爵
(ピーター・カッシング)
つぎはぎの死体から新しい生命を創造するマッドサイエンティスト。情熱のあまり暴走する様はオリジナルにない特色。これがシリーズ化の決め手になったか。
これほど魅力的なキャラクターとは予想しなかった!
◾️クリーチャー (クリストファー・リー)
ゾンビか腐乱死体という攻めに攻めた造形。オリジナル作品からの飛躍に拒絶反応を示す映画ファンは少なくないが、その斬新さに心を掴まれるファンも多い(ボクとか)。
◾️ポール・クレンプ (ロバート・アークハート)
フランケンシュタインの研究助手。死体再生が神への冒涜行為として、何かとフランケンシュタインと対立する。二人の愛憎関係含め物語を大きく動かす存在。
終始こんな顔でフランケンシュタインを見ちゃう
◾️死体泥棒
月明かりのもと墓泥棒が暗躍するシチュエーションは、昔ながらの怪奇色に溢れており興奮度が高い。月夜に照らされた絞首刑死体など現代では考えられない絵面が刺激的。
見せしめとしてぶら下がり続ける絞首刑死体
ゴシックホラーは美術が命!
◾️教授殺害
優れた脳を入手する為の手段として描かれるフランケンシュタインの殺人。教授を2階から突き落とすシーンがワンカットで撮影されており、異様な迫力を生んだ。
絶対押すなよ!
うそつきー!『オーメン』に匹敵する落下シーン
◾️クリーチャーのファーストカット
全身包帯で立ち尽くすカットもスゴいが、顔に寄るカメラワークもセンセーショナル。以降のハマーホラー作品においても、モンスターのお披露目は作品の肝となった。
照明もいい!!
じゃじゃーん!フィッシャー監督マジうまい!
◾️湖にて
脱走したクリーチャーを射殺・埋葬したポールだが、フランケンシュタインは死体を掘り返し連れ帰る。「また命をやるぞ」の名台詞と共に飽くなき情熱に惚れずにいられない。
躊躇なく射殺するポールにフランケンげきおこ
「また命をやるぞ」再び宙吊りになる死体もカコイイ
◾️メイド殺害
フランケンシュタインは住み込みのメイドを情婦としつつも平然と捨てる下衆。関係がこじれるとクリーチャーのいる牢獄に閉じ込めて殺させる卑劣な輩でもある。
影の演出も雰囲気抜群!
あれ?つぶらな瞳でかわいいんだけど
◾️対決
フランケンシュタインとクリーチャーの一騎打ち。愛もなく創造されたクリーチャーの痛みと怒りが響く対決は心を揺さぶること必至!全被害者の叫びを受けて挑む!
もう最後は完全なる悪人!
脳手術を施された落武者スタイル!更に凄みが!
◾️結末 ※ネタバレ
最後の望みをポールに託すも、当然の報いとして見捨てられ狼狽するフランケンシュタイン。ギロチン台を上る刃が冷酷無情で秀逸なエンディングを締めた。
は?怪物なんかいたっけ??
シビれるカット!お見事!
怪奇映画の古典は、ハマー・フィルムの大胆なアプローチにより、まったく新しいホラー映画に生まれ変わりました。本作の成功により作品はシリーズ化され、5本もの続編が製作されました。
そして、これ以降もハマー・フィルム・プロダクションは新世代の傑作ホラー映画を次々と世に放ち、20年もの長きにわたり映画界を席巻し続けました。
フィッシャー監督はハマー・プロの大黒柱としてフランケンシュタインシリーズの他にもドラキュラシリーズを始めとする多くの作品を手掛け、俳優のピーター・カッシング、クリストファー・リーはハマーホラーの大スターとして活躍し、ハマーホラーの黄金時代を築きました。
そして、『フランケンシュタインの逆襲』公開から70周年を迎えようとしている今、ボクはハマーホラー、そしてフィッシャー監督作品を追いかけ始めました。フィッシャー監督は流行を超え、時代を超え、現代にも通用する作品を70年も昔に作っていたのです。
好きな映画や映画作家が増えたことは何物にも代え難い喜び!またひとつ生きる楽しみが増えた!!

















