先般の国民投票で、イギリスのEU離脱が決まりました。

その理由のひとつに、移民や難民が増え治安が悪化し、またイギリス人の雇用が奪われていることがあげられています。

ヨーロッパ先進国の移民政策は、すでに第二次世界大戦後から始まっています。戦争によって多くの人が亡くなり、戦後の復興のためには労働力が必要であり、それを旧植民地や近隣の開発途上国に求めたのです。


ドイツでは、ユーゴスラビアやトルコからたくさんの人々がやってきたし
、植民地をたくさん持っていたフランスは、主に北アフリカから貴重な労働者として移り住んできました。

イギリスもまた、かつての大英帝国の所有していた植民地から多くの人たちが移民者になりました。

文明学者のハンチントンは、島国のイギリスを含め、ヨーロッパ全体」を「ヨーロッパ・キリスト教文明」として位置づけ、文明圏としてはひとつにくくっています。

ちなみに、ロシアは独自の「ロシア文明」があり、日本もまた、一国家・一民族・一言語の唯一無比の「日本文明」として位置づけています。

EUの国々の移民問題については、これから日本にも相当大きな影響を与えるので注目していく必要があります。

EUでは、現在、各国で右翼勢力が勃興し、国民の間でも様々な批判がある中、基本的に移民問題についての方向性を変えようとはしていません。


各国のリーダーたちは21世紀がどんな時代になるかをしっかり考え、また肌で感じているからでしょう。

 

どんな時代になるか?

 

それは、「人の流動化の時代」です。日本も決して例外ではありませんね。

 

イギリスのEU離脱は、イギリスの凋落のきっかけになるかもしれません。