今、マックスウェバーが著した「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の本を繰り返し読んでいいます。


アメリカでなぜ資本主義がこれほどまでに発達し、逆に社会主義が崩壊したのか、かなり難解ですが、たいへん詳しく書かれています。

宗教革命はルターやカルビンによってその起源となし、今日のカトリックに対するプロテスタントの興隆に繋がっていきます。


イギリスでカルビンの流れをくむ清教徒たちが新大陸を目指し新しい国づくりを始めて以来、アメリカにおいて「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が根付いていきました。

禁欲、天職、神の道具、これらがキーワードですね。

労働に対する概念は、これまでのカトリックとは異なり、神の僕として、際だった自制心を持って労働に従事することが大切とし、天から与えられた職業、すなわち「天職」としての位置付けを明確にあらわしていったのです。

そこには、第一義的に「利益を得る」という考えはありませんでした。もちろん利益を全く無視してきたわけではなく、神の道具としての自己、神の計画に基づき労働に従事すること、利益はその結果としての後の産物であるとしています。

財産は全て神のもの、それを増やしていくことが神の僕としての義務であるとしています。

ビジョナリーカンパニーを書いたコリンズ教授は、超一流の企業に共通する資質として、「自制心」「一貫性」「創造力」の3つを挙げていますが、まさに同じ意味のことを言っていますね。

自分にとって、天職とは何か、悪しき欲を抑えることができるか、そして神に対する使命と志を持って仕事をすることができるか。

アメリカに於いて、企業の成功とはまさにこれにかかっているのですね。