ひろさちやさんが書いた、「今ブッタに学ぶ」という書籍を見ていて、つくづく仏教と老荘思想は似てるなと感じています。


仏教の基本は「欲を捨てる」ことにあります。もちろん、すべて欲を捨ててしまうことはできません。今持っている欲をほんの少しでも少なくする。


これは老子もまた、「少欲知足」、つまり“あるものに満足せよ”と言っています。


昔、インドからもたらされた仏教は、中国の土着宗教と老荘思想に端を発した道教とが混わり、いわゆる「格義仏教」として大いに広がりました。


例えば、仙人修行と禅修行というのはどこか似てるところがありますね。


ひろさんは、「人生に意味はない」また「人生に目的はない」と言っています。よく語られる「いい人生」も「人生の意味」も世間がかって決めているだけだと。


この辺りの考え方も老荘思想とほとんど一緒ですね。


老荘は「道」に委ねます。仏教における「南無」とは「委ねる」という意味で「仏」に委ねます。


つまりは、自ら安易に判断せず、「道」に委ね、「仏」に委ね生きればよいとするのです。