よく、『どれだけ強く言っても聞かないのよ』と奥さんが旦那さんのことを指して言います。一般的に男はプライドもあって奥さんの言うことを聞きません。


奥さんの行動はともかく、その考え方は間違っています。


いろんな状況があるので一概に言えませんが、おおむね旦那は、その思いをベースにして必死になったり、集中したり、周りが見えなくなったりしています。その状態で、奥さんが声を荒げて言い聞かせようとしても、誇りある旦那は聞く耳を持っていません。


ここに奥さんの智慧が必要となります。

つまり、きき上手になることです。


「きく」には3つあります。すなわち、


・聞く
・聴く

・訊く


まず、これを理解することが大切です。


「聞く」とは、日頃普通に「きく」こと。

「聴く」とは、体いっぱい使って集中して「きく」こと。
「訊く」とは、的確な質問しながら「きく」こと。


この3つの分別ができる人こそ、本当の「きき上手」と言えるのです。


特に、「聴く」と「訊く」はとても大事です。これがなかなか理解していない人が多い。


これによって、旦那に“気付かせる”ことができます。旦那の思考や行動を変えるには、結局、旦那自らの“気付き”がないとダメなのですね。


どれだけ、大きな声で、論理的に、またすばらしい話しをしても、旦那が気付かない限り、まさに絵に書いた餅になってしまいます。


そのために、「聴く」と「訊く」という行動が大事なのです。


例えば、奥さんは、旦那をお酒に誘って、“今日はおいしい酒をたくさん飲んで愚痴でも何でも言いな。しっかり聴いてあげるから”と言って、旦那のストレスを解消するためにも、愚痴でも、他人の悪口でも、恥ずかしいことでも、何でもありでしっかり”「聴く」ことです。


“愚痴や悪口なんて聞きたくない”と思ったら、旦那に気づかせることはまずできません。注意しなければならないのは、その時に旦那の言うことを絶対批判をしないことです。

そして、うなずいて相槌を打って的確に質問する“訊く”こと徹するべきですね。この質問力が旦那を“気付かせる”一助になります。


繰り返しますが、旦那に日頃、言えないようなことがらを言わせて、“気付かせる”ことが絶対大事です。


人間は、誰でも自分のことなどわかりません。どんな立派な人間でも自分で自分のことを理解することはできませんね。自分で自分の顔がどんな表情、状態になってるかわからないのと一緒です。

鏡が必要です。鏡になる人が必要なのです。


それを奥さんが心温かく、時には厳しくその“鏡”になってあげることです。そうすれば間違いなく旦那は気付くことができるのです。


旦那を成長させ、また夫婦円満になるには、この3つの「きく」力が必要なのですね。