この3年の間、人間の脳のことをいろいろ学び、かなり自分自身の脳のメカニズムを把握できるようになりました。


一昔前は、理性と感情は別物だと考えられてきましたが、現在の脳科学では、意識と情動はしっかり繋がっていて、そのバランスこそがもっとも大切だということが明らかになってきました。

物事を見たり聞いたりするとその情報は視床から前頭前野に向かうと同じくして扁桃体にも向かっていきます。扁桃体がその情報を受けて、前頭葉よりも速く判断しているかどうかです。それは無意識の中で行われています。速く判断しているのなら要注意です。


扁桃体が判断した事柄は失敗に終わるケースが多い。従って、今自分の情動の部位が判断しているのか、理性の部位が判断しているのか自分で感じ取る必要があります。そうでないと後悔の連続になります。

大事なのは一旦情報を受け取った扁桃体は、同じ情報を受けた前頭葉が吟味し冷静沈着に決めるまで待たなければなりません。それが的確な判断に繋がるのです。

では、どうするか。情報を受け取った際に深呼吸する、或いは一瞬立ち止まるのです。

優れた人物は即断即決するといいますが、その人の様々な体験が大脳辺縁系の海馬や扁桃体などに蓄積されても辺縁系で判断せず、その情報が迅速に鍛えられた前頭葉に達して、適切な判断を強いるのでしょう。この脳力がある人はそう多くはありません。一般的に人にはそんな体験が少ないからです。

逆に言えば、決して即断即決をしないことに尽きます。それに左側前頭葉を常に鍛え適切で的確な判断ができるよう準備をしておかなければなりません。

繰り返しますが、間違っても左側前頭葉の関わりなしで扁桃体だけで判断をしてはいけないのです。


自分の脳、つまり自分の心をコントロールする。すべての始まりはここからです。このことで『こころの知能指数』のアップにつながります。

それは訓練でうまくいきます。

今日4月1日から決して情動の脳で判断しないようにし、「こころの知能指数」を高めていこうと思います。

大事なのは、深呼吸と一瞬の立ち止まりです。