日本の非核三原則とは、核兵器を「持たず」「作らず」「持ち込ませず」だ。昨日、このうち「持ち込ませず」が、実際はこれまで核が日本に持ち込まれていた事実が明らかとなり、広義の意味で日米の密約があったとしている。


考えてみれば、冷戦時代、当時のソ連や中国が核を保有し、北朝鮮が何をするかわからない中で、日本の安全を維持するための手段として、核兵器を日本に持ち込んだとしても何ら不思議はない。日本に米軍基地がある以上、別に驚く事ではない。


問題は、自民党政権時代に、誰もこの「密約」を認めなかったことだ。あたかも、太平洋戦争の中期から末期にかけて、大本営が発表した嘘偽りとどこか相通じるような気がする。


儒教には、「正直」という徳目はないそうである。仁の為なら、義の為なら、孝の為なら、「正直」でなくてもよいという思想であるが、いいとこ取り文化を持つ日本はそれを真似たのだろうか。


非核三原則は、虚構である事がこれで明らかになったのだから、何らかの見直しがあって然るべきだろうと思う。


北朝鮮が核を保有することを韓国ではあまり反対する声が聞こえない。むしろ、将来、「統一韓国(朝鮮)」ができたとき、その核兵器を保有する事で、世界の強国の仲間入りができるという、短絡的な考えを持つ人たちが少なくないのだ。極東の平和を維持するための手段として朝鮮半島の統一国家が「核の抑止力」を行使するなら、当然、その時は日本も核を持つようになるのは間違いない。そうなると果たして何が起こるのか。


中国の軍事力が年々増強されている。日本の若者に元気がない。日本の人口が減少し、政治経済に活力がない。一方「在日外国人」が増加している。日本の伝統や文化が壊れそうだ。海外では日本企業の国際競争力が低下している。そして、昔植民地だった韓国に負けっぱなし。


日本の保守層の危機感や焦燥感は年々募るばかりだ。NHKの「竜馬」や「坂の上の雲」が人気を博しているのも、昔の強き日本人に対する憧憬の現われなのだろうと思う。おそらく、今後より一層保守の声が大きくなっていくのだろう。それが爆発すると、日本もまたいつか来た道に戻る可能性も否定できない。


右の力が強くなるこの数年は、私たちにとってとても重要な時代になると思う。


株式会社淡海環境デザイン

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