ブラウンフィールドとは?


アメリカの環境保護庁(EPA)の定義によりますと、「環境汚染が顕在化しているが、その危険性が認められることによって、事業の拡張や再開発が困難となり、放棄されたり遊休化したり、低利用な状況に置かれた工業用地および商業用地」となっています。

つまりは、廃棄物や有害物質によって塩漬けになっている土地(狭義)のことを言っているのです。


私は、これに加え、広義として、「耕作することを止めたり休めたりしている農地」や「何ら手入れや管理がされていない山林」も“ブラウンフィールド”と呼ばせていただきますね。


さて、昨春、環境省が調査した狭義のブラウンフィールドについてですが、

◆土壌汚染の可能性が高い土地は、11.3万ヘクタールで、評価額は43.1兆円

◆潜在的なブラウンフィールドの面積は、2.8万ヘクタールで、評価額は10.8兆円 となっています。


昨年秋のいわゆるリーマンショック以降、土地の価格が下落しているので、上記の数値からかなり目減りしていると思いますが、それにしても大きな数字ですね。


現在、不動産市況は相当冷え込んでいるので、ブラウンフィールド化している土地も刻々と増えていっていると思いますよ。

それに加え、日本の人口は、2005年をピークに猛烈な勢いで減っていき、経済社会が縮小、停滞しますから、土地の未利用化にますます拍車がかかるでしょう。


東京を中心とした関東圏の一部、愛知の一部、大阪・兵庫・京都の関西圏の一部、そして主要な県庁所在地の一部に人口が集まり、それ以外の地方都市や田舎の市や町は、人口が激減することが予想されますね。


それに伴って、広義のブラウンフィールドもますます増えていくことでしょう。

本当に、今から、関係者間でブラウンフィールド化を防ぐ施策を協議し、実行しないとあきまへん。


ここで、この問題を解決する糸口のひとつとして、私が以前から提唱している「ブラウンフィールド再生と移民立国創造」について、次回お話したいと思います。



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