幼い頃、左右の目で見える世界の色が違うことに気づいた。
右は暖かみのあるオレンジ色の世界。
左目は静寂の青の世界。
左、右、片目づつ。
両面でひとつにあわさって。
その不思議さと。
あぁ、私は、一人で三つの世界を見ることができるんだと。
うれしくて。
世界を見ては遊んでた。
遊びながらある日気づいた。
カミナリに撃たれたように。
みんな、みんな、同じひとつの世界にいて。
おなじ世界に見つめてて。
それでいて違う景色を眺めてる?
あぁ、だから。
みんな、みんな、違っていて。
みんな、みんな、大きなマル。
みんな、みんな、ひとつ世界のなかで違う景色をみてるけど。
みんなの見てるその世界があわさって、あわさって、
大きな大きなひとつの宇宙。
ひとりひとりの色彩の宇宙が大きな宇宙をつくってて。
違いに気づくこと。
それぞれの世界の美しさを
二つの目と色彩が教えてくれた。
そして、そう、
色彩の主…光が教えてくれた。
人間は光なくしては生きることができないだろう。
光こそは、見えない導師。
光はすべてに降り注ぎすべてに姿を変えて顕れる。
すべての命を光の源へと誘うように。
仕事帰りに夕立に遭いました。
大きな一粒が落ちてきたかと思うと、天の底が抜けたような勢いの雨。
久しぶりに雨宿りというものをしました。
見上げた遠い空に、光の美しい日でした。
夕立もまたいいですね。