原爆の語り部である
95歳の松本正さんについて
みなさまにお知らせします
今後、95歳の被爆者・松本正さんの被爆証言活動については、基本的には松本正さんのところにご足労いただけることを条件に、個別で対応させていただきます。
ご依頼は以下のお問い合わせか、岡崎のメールアドレスまでご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします![]()
→ お問い合わせ
*いずれのご依頼も松本正さんの体調をみながらの対応になりますが、どうぞご了承ください。
このような活動方針に到った経緯を書かせていただきます。
前回のブログに書いたとおり、2026年1月18日の公演は満員御礼の大盛況でした。
実は、松本さんはこの公演の1週間ほど前に、転倒で、腰椎の圧迫骨折と診断されていました。前々日までずっと横になっておられたので、本当に公演ができるかどうか、ギリギリまでわからない状態だったのです。
しかし公演当日、松本正さんは、堂々とみなさんの前で、いつもにもまさる力強い被爆証言をされました。それは、奇跡の証言だったと思います。
その日は無事に帰られましたが、翌日には起き上がることができず、食事を取ることもなく、一日中、寝込んでおられました。
そして、
「ミホさん、昨日の証言は一つの大きな区切りだったと思う。あんなにたくさんの人たちが来てくれて、子どもたちも聞いてくれて・・・やりきった感がある」
と、言われました。
これまで松本正さんの証言を聞いて感動されたお客様や松本正さんの根強いファンのみなさまからは、「どうか最後といわず、まだまだ証言してほしい」という声を多数、今もいただいています。
私も三田も、松本正さんの証言を一人でも多くの人に届けたいと強く願っています。
ただ、現状としては、松本さんの体力は限界にきているといわざるをえません。
証言の時がいちばんお元気なので、なかなかわかりにくいと思いますが、記憶の衰えも否めません。松本さん自身もそれを自覚しておられます。
ご本人の承諾を得たのでお伝えしますが、松本さんは諸事情があって、現在は施設で過ごされています。
そして、この一月に、長年連れ添った最愛の奥様を亡くされました。
私はただ、松本さんを傍らで見ているしかありませんでした。
少しずつ少しずつ、松本さんはご自身の現状を受け入れていかれました。
私たちが会いにいくと、以前より車椅子に慣れた様子で、
「女房のことは本当にこたえた」「いつ死んでもいい、自分の人生に悔いはない」などと心の内を話してくれるようになりました。1月18日の公演のことを思い出して「あの日の公演は特別だった」と言うこともありました。
私は、ふと思い立って、1月18日に再会した”こっちゃん”から預かっていた彼女の自由研究「ヒロシマの心 平和文化にふれて」を松本さんのところへ持っていきました。
みるみる松本さんの目に力がみなぎり、二冊あるスケッチブックを丹念に読み始めました。
「これは誰が書いたの? この作者はいくつなの?」
「広島の地名をよく知ってる。間違いがあったら指摘しなくちゃと思っていたけど、そんな必要もなかった。すばらしい。こんなふうに思ってくれる子がいるなら、私がやってきたことも無駄じゃなかった」
私は、自由研究の最後のページにある原爆ドームにたたずむ”こっちゃん”の写真を指差して、「この子が作者ですよ」というと、
「ほぉ、この子は大物になる。ぜひ総理大臣になってもらいたい」
と松本さんは言うのでした。
私は、思い切って言ってみました。
「実は、近くの小学校から松本さんに被爆証言の依頼があるのですが…」
「・・・そうか」
松本さんが向き直って私を見る。
「もし、まだ私がお役に立てるんだったら、やってもいい」
やはり、松本さんは「生きている限り原爆の語り部」でした。
心あるその小学校の校長先生は、松本さんの事情もわかってくださった上で、私たちを招いてくださることになりました。
また、このたび松本さんの活動を理解してくださる施設の方々の協力で、施設の会議室を借りることができ、そこで松本さんの被爆証言を聞くという小さな会をひらくことも可能になりました。
これまでのように、松本さんが出向いていくことは難しいけれど、
これからは、みなさんのほうから松本正さんに会いに来ていただければ、と思っています。
それで、冒頭にあげましたように、今後の松本正さんの証言活動は以下のようにしていくことを決めました。
今後、95歳の被爆者・松本正さんの被爆証言活動については、基本的には松本正さんのところにご足労いただけることを条件に、個別で対応させていただきます。
ご依頼は以下のお問い合わせか、岡崎のメールアドレスまでご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします
→ お問い合わせ
*いずれのご依頼も松本正さんの体調をみながらの対応になりますが、どうぞご了承ください。
これまでより小さな規模になるとは思いますが、できうるかぎり松本正さんの声を届けていけるようにしたいと思っています。
何卒、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

