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坂道のない街(書評サイト)

本を読んで自分が何を得たかを記録しています。参考にしてください。

 

 

<要約>

読書には2つの読み方がある。1つ目テレビや映画を見るように想像力を満たしてくれる読み方。2つ目は知的好奇心を満たしてくれる読み方。前者はそれほどテクニックは必要ないが、後者はテクニックが必要となる。なぜなら、知的好奇心を満たすためには内容が難解であることが多いため人に要約して語れる力がセットになるからである。本書を実践することで間違いなく後者のテクニックが上がるだろう。例えば本書に書かれていた、「仮説読み」は、本を読む前の作法について書かれており、多くの人が漏らしているテクニックではないだろうか。

 

<本編>

さて、前回は「読書の意味」を改めて考えるきっかけとなった書評を書いたが、今回読んだのは「読書の方法」が学べる一冊である。流石に同じ著者なので似たような表現もあるが、違いを見つけるならこういうことだろう。

 

僕は、生まれてから30年間、読書が嫌いだった。おそらく30年間で完読した本は数冊だろう。一番覚えているのが、高校時代に読んだ、「15少年漂流記」「フォレスト・ガンプ」だ。特に前者は、薄い本だったように思うが、難儀した覚えがある。今覚えば、こんなにスラスラ読める本はないとは思うが、読書嫌いの自分には苦痛でしかなかった。唯一後者の本は数日で読んだことを覚えているので会話形式だったからだろう、スラスラ読めた。

振り返ってみれば、小学校から国語という科目が始まり、読むことが普通に求められた。「作者はどう考えているか」や「これ、は何を指しているか」など言わば読書の中身に踏み込んだ作者の意図や文章表現は教えてもらったが、根本的な本や文章の読み方は教えてくれなかった。いや、教えてもらうようなものではないことは分かってはいる。ただ自分のような理屈っぽい人間にとっては、こういう本に書いている読書の作法を幼少期に学べていれば、もっと本が読めて、世界も広がっていたのではないかと思う。是非とも英語教育ではなく、こういった読書の作法を授業に取り入れて欲しい。

 

さて、この本に書いていることを簡単に整理しよう。

①読み始める前に、タイトルや想定から本に書いている内容を推測する(仮説を作る)

②なぜこの本を読むのか目標を立てる

③記者になったつもりで質問をしながら取材の姿勢で本を読む

④本に書いている内容を一言で言い表す(ツイッターを活用)

⑤本の展開を推測しながら読む(抽象的なことを言った後で例を示していく(例示)、賛成反対などの対の考え方を示す(比較)、今までに紹介していな新しいパターンを示す(追加)、例示した後で抽象的な言葉をしめす(抽象化)のパターンを意識する。)

⑥1冊本を読んでいる間に、新しい角度から同じ内容の本を読む(=記憶に残りやすい)、主張の違う本を読む(=日常生活の中でも応用可能)。

⑦本の感想を言葉にする。(①仮説の答え合わせ、②コンパクトに要約する、③自分なりの結論)

⑧帯コメントを考える

 

ということで、この本に書いていることを一部実践しながら取り組んでみた。

苦手な部分は、一言で言い表すことと、同時並行で同種の本を読むということ。

だから、本を人に紹介する場面を考えたときに、言葉が出てこないのである。

なので、これから、このブログも人に紹介するつもりで、2、3行程度の要約を冒頭につけようと思う。

 

 

 

このブログを書き始めて13年くらいが経とうとしている。

元々、本は好きで、本屋に寄っては自分の悩みを解消してくれそうな本や、知的好奇心を高めてくれそうな本を買ってはいたものの、最大でも20ページくらいしか読めなくて、本棚の肥やしにしかなっていなかった。

そんな自分を変えたいって思って読書記録のためにブログを書くようになったのだが、結果的に自分の生き方を見つめ直すきっかけになった。

転職にも成功したし、転職後の働き方も毎年少しずつではあるが、納得できるようになっている。

ただ、また新たに問題が発生し、本に頼ることの繰り返しにはなっているが、人以外に頼れる存在になっている。

読書のアウトプットとしてブログを残すことを習慣化できるようになれたのは13年前の自分の判断なので、自分で自分を褒めてあげたい。

 

この本は改めて読書の楽しさについて教えてくれる、いわばバイブル的存在と言っても過言ではないだろう。

前半は効果的な読書の仕方を、後半は、作者がおすすめする本を数ページで紹介してくれている。

いくつか読んだ本もあるが、どれも魅力的な書評だった。

 

「読書とは自分の知識や経験では得られない視点を持てるようになることや疑似体験できること。」

もう1ヶ月前読んだ本だから、忘れつつあったが、今改めてパラパラ読み直してみて、こう言ったことが言いたかったのだと感じた。

 

僕の13年分の読書の意味は、まさにこの一言で言い表すことができる。

 

あと、今の自分の読書に欠けていることとして、読み返すことや、アウトプットがブログだけでは弱いということ。

このブログも、本に書いている一文を丸写ししたり、読んだらすぐにメルカリに売ってしまったりと、自分の身につきにくい読み方をしていたことを痛感した。

読んだ本の量に対して、身につくスピードが遅いから、また似たような本に出会って、何度か同じような本を読んで初めて身に付いている。

自分の能力的にしょうがないかと思い込んでいたが、同じ本を読み返したり、人に語れるくらいの短い言葉でのアウトプットができるようにしたいとこの本を読んで感じたところである。

 

 

 

多くの新品で購入した本は、その本の価値が高いうちに、読んだ後、すぐメルカリで販売するのだが、(こうすることで買って満足せず本棚に眠らずに済む効果もある)、この本は新品で購入し、読後、一旦、メルカリで売ったあと、またメルカリで買い戻した本だ。

なぜ、買い戻したかと言うと、この本が面白かったのもあるが、西岡壱誠さんの他の著書「東大読書」「東大生の本棚」と読むうちに、一連の本は自分のバイブルになるかもしれないと思ったからだ。

これらが他の自己啓発本と違うのが、実践的であることや、用いられている事例が納得できるものが多く、腑に落ちるというのか、とにかく自分の思考が本当に変わるのではないかという期待度が高い。しかも、それを補うような他の本の紹介もされており、20冊程度紹介されている中からすでに3冊は読んだ。この本で紹介されている本にどれもハズレがなく、今も部屋の中で読んでいない本が渋滞している。。

 

さて、この本、思考する際のバイブルとでもいうべき本であり、思考の仕方を5つに分けて解説している。

①原因思考・・・私たちの目の前には結果だけが存在しているので、その原因が何なのかを考えることにより、たくさんのことを一度に記憶できる。また、覚えるべき事項を身の回りのことと関連づけることもできる。例えば、ペリー来航の目的は、ヨーロッパがクリミア戦争で緊張が高まっている隙に日本に開港を迫った。→年代を簡単に覚えれる

②上流思考・・・私たちの目の前には下流の情報が多い。情報の前提、背景(上流)を知ることで、本質的な情報を整理(要約)できる。(原因思考と上流思考は真相を追求するという点において類似しているが、違いはそれぞれの思考を使う目的であり、原因思考は記憶することを、上流思考は要約して説明することが目的だと解釈した)

③目的思考・・・人が物事を理解するプロセスは「既知」と「未知」を結びつけることで成立する=理解力。理解力が高い人は例えがうまく、そういう人は日常生活のレベルから目的の解像度が非常に高い。多くの人は目的がふわっとしたままで手段ばかり考える。何を伝えたいか徹底的に考えることで、目的の解像度が上がる。説明がうまくなりたいなら目的=タイトルをしっかり持つこと。自分の話にタイトルをつける。人間は愚かだから手段(例え話など)を一足飛びには話を理解できない。

④裏側思考・・・全ての物事には裏側が存在するが、人は自分が一度信じたものは正しいと思い込んでしまう。目の前にあるのは全て表側の情報だということ。一つの考え方、一つの立場にとらわれずに物事を考えることで発想力を高めることができる。

⑤本質思考・・・ミクロ・マクロ両方の視点を持ち自由に行き来する。原因思考はマクロ(結果)→ミクロ(原因)の手段、上流思考はミクロ(例えば犯人の犯行)→マクロ(犯行の動機・背景)、目的思考はマクロ(目的=殺人事件の解決)→ミクロ(手段=犯行の手口)、裏側思考はミクロ→マクロ。日常の解像度を上げるという考え方もミクロとマクロを行き来すること。

「本質を捉えることにより簡単に暗記でき、きちんと要約でき、うまく説明でき、いろんな発想ができて問題を解決できる。」

本質だと思われることについては既に学術的な名前がついていることが多い(例えば少子高齢化)。教科書は本質をまとめた媒体。一方で本質的なことは分かりにくい。参考書は面白い例や説明、ポイントが載っていて読み物としては面白いが本質的なことはわかりにくい。身の回りの何でもない日常生活を理解するようになるために教科書で勉強することが、勉強の役割。本質を見抜いたら日常とどうリンクさせるかを考えなければならない。

 

共通して言われているのが「日常の解像度を上げる」ということ。

普段何気なく考えてはいることだろうとは思うが、こうして体型立てて説明されると、今後、思考が整理しやすくなる。

特に自分は目的思考は常に使ってはいるが、原因思考や上流思考は思い込みで処理していたような気がする。

会話をする際には焦って飛ばしていたりもするから、会話に厚みがないし、薄っぺらい人間関係になってしまっていたのだろう。

一方で、目的思考の会話は得意だから、ある場面では非常に信頼されているような気になる。

 

最後に著者は次のように述べている。

「勉強は元々、暇な時間に行う楽しいもの。人間は暇潰しのために楽しいから勉強を開発した。そして学ぶということは、世の中のことに疑問を向け、上流を探し、目的を考え、裏側を見て、本質を捉えようとする、能動的な行為。また学ぶとは自分から能動的に日常生活に目を向けて、考え、楽しむこと。」

ここ10年くらいだろうか、仕事が変わったこともあるだろうが、生活と学びがリンクしているから、とにかく本も楽しく読めるし、地理も歴史も面白い。

趣味を見失いつつあったが、学びこそが今の自分の趣味になっているように感じる。

 

現在、マイナンバーと学校の成績を紐付ける議論が行われているが、自分のように歳をとってから知識のピークの人間にとっては、人生の前半で学べなかったら人生終わりと言われているようなものである。もちろん優秀な官僚を作り出す方法としては最適だろうが、ほんの数%の人材を作り出すための制度としては改悪としか言いようがない。

いまだに戦前戦後の画一的な人間を作り出す仕組みに固執している、戦後すぐに生まれた人たちが考えたことだろうから仕方がないと思う反面、世界の潮流を考えると、このままでは確実に日本経済は衰退の一途を辿るだろう。

 

話は逸れたが、この本は何度も読み直さないと、自分の凝り固まった考えを変えれないと思ったので、本の内容について詳細にブログに書いた次第だ。

学ぶとは面白いことだし、それがいつでもいいのだと思わせてくれたおかげで、自分の本の読み方やものの考え方に確実な変化をもたらしているのは間違いない。

 

 

 

「東大思考」で紹介されていた本。

「東大思考」もブログに書きたいが、この本のおかげで読みたい本が大行列をなしている。

とにかく外れがないんですよ。

同時並行で世界史や地理、日本史の本も読んだんだけど、全てが面白くて、作者の西岡さんには感謝しかない。

ってか、10代のころに出会っていれば人生大きく変わっていたかもしれない。

 

さてこの本、500ページ近くあるが2週間ほどで読んだ。(読むのが遅い自分にしては早い)

大学生のアレックスが米国の有名人にインタビューして本を出版するという目標を立てて、そのために様々な経験をするストーリー。

自分が知っている人だけでも、ザッカーバーグ、ビルゲイツ、レディーガガ、スピルバーグ、バフェットのインタビューに成功している。

自分も若かりし頃は面白そうなことには何でも手をだしたり、人からの誘いには基本的には断らずに何でも受けていたが、アレックスの行動力は自分の比ではなかった。

テレビの懸賞番組に出演→商品のヨットを現金にして目標達成のために行動→名だたる有名人の秘書や事務所に片っ端からメール、関連する著書の購入→有名人と少しでも関係しそうな人と繋がれそうであればどこにでも飛んでいく→有名人が出演する講演会に友達数人と参加して質問権を獲得→有名人に1日付き添えるように依頼→インタビューのこつをつかむために、有名な司会者をスーパーで待ち伏せる。その後信頼を獲得しいろんなコツを伝授されるなどなど。。ことごとく失敗、失望の連続だが、そのたびにアレックスを応援する人が増えていき、アレックス自身どんどん成長しているのがわかる。

その成長の証として、この本の最後には悩んでいるレディーガガにアドバイスを送り、感謝されるまでになっている。

ここまでになったきっかけは初期にエリオットという起業家に巡り合えたのが大きい。このエリオットが、たまたま今年は誰かのメンターになろうとしていたところで、アレックスからのメールで会うことになるのだが、自分の知り合いを紹介したり、時には相談に乗り、アレックスの家族と仲良くなるまでになっている。この本の謝辞では、兄と表現しているほどである。

何はともあれ、人間って失敗しながら成長していくものだとこの本を読んで改めて実感した。

 

そうそう、バフェットが言っていたという幻の言葉で、

「自分のやりたいことを20個挙げて、その中から最もやりたいことを5個選ぶ。残りの15個を捨てることが成功への近道だ」

というようなこと。

今の自分は、読書、音楽、DIY、転居、古着屋巡り、サーフィン、ミニマリスト、部屋の整理、書類の整理、投資、転職、サッカー、自転車、

挙げだしたらきりがないが、飽きっぽい性格からどれも中途半端だ。ただ、どれも面白くはある。

何かに特化して成功者になりたいとは思わないが、やりたいことを整理して優先順位をつけるというのも、精神状態を整えるうえでもいいかもしれない。

 

他にも、この本のフレーズで気に入ったのは、

「君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まるんだよ」BYハリーポッター

「小さな決断によって誰もが人生を大きく変えることができる。」

 

自分は現在、仕事で失敗が許されない立場に立たされているが、現状維持で人生終わりたくないので、アレックスのようなチャレンジ精神はいつまでも持ち続けたいと心から思った。

 

 

 

この本を読んだ後に、改めてタイトルを読み返して、「そういうことか、、騙された(汗)」と思ってしまった。

本のタイトルだけで、画期的な何かを期待(思い込んで)してしまった自分が嫌になった。。。

 

恐らく、多くの人に思い当たる「思い込み」というキーワードを巧みに利用して一冊の本に仕上げている。

巻末の参考文献見て、単なるレビュー本だと確信した。

つまり、自分みたいな、この手の自己啓発本を何十冊も読んできている人には、目新しいことは書かれていない。

だから、自己啓発本を初めて読むような人向けだろうと思う。

 

1章から3章は、思い込みの要因について同じような内容が繰り返されている印象。要点を抜粋すると、

・思い込みは、幼少期の親からの禁止言葉に由来する。

・思い込みのパターンは4つ。私がOKかNG、相手がOKかNG。私OK相手OKを目指すべき。

・なぜのループを打ち切ることから思い込みが生まれる

・思い込みは効率的に生きるための手段でもある

4章から6章の解決策を抜粋すると、

・自分を上から眺める

・100年後の今を想像してみる

・空間を変える(被災地だったら、別の国だったら)

・相手に根拠を尋ねる

・悩みを紙に書き出す

・自分の心のもやもやの原因をはっきりとさせる

・スキンシップ、言葉をかける=ポジティブストローク

・姿勢、呼吸、表情、環境、服装を変える

・なぜなぜ分析

・うまくいっている人の真似をする

 

自分がこの本を取ったということは、思い込みが激しい自分を自覚しているからである。

特に仕事上、メールや会話の中で人として無礼だなとか、話している人の意図が読めないとか、いつも不機嫌そうな態度の人だなとか、自分の中で思い込んで、勝手に相手の思いを解釈し、反論したり、反発したりしてしまうところがある。

特に無礼な態度は許せない。これはまさに自分が幼少期から培ってきた上下関係とか言葉の使い方とかに由来するのだろう。

自分が幼少期からこれまで、上下関係の下の方にうまく取り込まれようと無意識のうちに編み出した自分の価値観かもしれない。

だから、上の人とはうまくやっていけるが、下の人との距離感がわからなくなってきている。

フレンドリーにやっていきたいが、やはりどこかで自分の価値観が姿を現し、それが態度となってでてしまうのである。

 

この本を読んで、普段からやっていることも多く、解決策は見出せなかったが、自分の感情が態度となって出てしまいそうなときには一度、文字に起こしてみて冷静に対応してみようと思う。

そういえば、メールで反論文を書いてみて、いざ送信となったときに、思いとどまれた時が何度もあった。

その時は決まって、「このメールを送っても、何も解決しないだろうし、自分がすっきりするだけか、こじれてさらに面倒になりそうだから送るのやーめた」と思うから、やはりこの方法で乗り切ろう。

後、スキンシップ、声かけ、表情は思い当たる節があるから意識してみよう。

 

まぁ、なんだかんだ言っても、この本をきっかけにして思いを新たにできることがあったから、この本を手にとってよかった。

 

 

元自衛隊特殊部隊が作者の小説。

だから、邦人奪還方法が生々すぎるし、自衛隊員しか使わないような単語が飛び交うから、まるでその場にいるような感覚で読み進めてしまう。

ストーリーも現実社会とリンクさせているから、本当に起こった話だと錯覚してしまうほどである。

 

ところで、この自衛隊特殊部隊、何がすごいかって、作戦を考えるときに、相手国の状況を踏まえ、様々なシミュレーションを考えることだ。

たとえば、ある暗殺事件の背景には、暗殺された犯人はもちろんのこと、犯人がどこから依頼されたか、依頼元の国が何を考えているか、そもそも第三国が仕組んだことではないかとか、徹底的にシミュレーションをする。

そのシミュレーションで小説1本かけそうなほど、我々の目には見えないリアルな情勢を想定するのである。

(もう少し具体的に書きたいが、なにせ、現実に起こったこととリンクした小説なので、ここではあまり触れたくない。)

この「第三国が仕組んだ」ということが、この小説の中でとても重要なキーワードになり、ラストで、確かに、あの国ならやりそうだな、と思ってしまう。

 

この小説を読んで、自分の仕事の交渉においてシミュレーションする際、見えている部分だけではなく、見えない部分まで想定することで、自分が優位に立てるのではないかと感じた。しかも見えない部分の想定をたくさんしておくという。

 

私たちの今ある安全な暮らしは、こうした自衛隊員の知能により守られているものだと、この本を強く感じた。

 

 

 

たまたま、漫画アプリで見つけた漫画がとても面白かった。

このタイトルでなければ、恐らくすごく売れた本になっただろう。

「自殺」と書かれたタイトルの本を本棚においておきたいだろうかとか作者は考えなかったのだろうか・・・。

本当に惜しい。全国民、特に生きることに悩んでいる方に読んで欲しい本である。

 

最近、有名芸能人の自殺が相次ぎ、生きることの意味や、死について改めて考えている人は多いのではないか。

現に、今年9月の自殺者数は前年に比べて増加しているそうである。

コロナの影響もあるかもしれないが、芸能人の自殺も大いに関係ありそうだ。

 

さて、この本は、自殺未遂者が無人島に強制的に連れてこられ、自給自足の生活を始めるという話。

無人島には過去に先住民がいたようで、少しの道具はあるが、ほぼ原始時代と変わらない生活をおくらなければならない。

生きるために、魚をとり、火をおこし、畑を耕し、動物を狩り、コメを作る。

そして人間だから当然争いが始まる。

一方は、みんなで話し合いながら試行錯誤して生きる集団。

もう一方は、1人の独裁者が現れ、独裁者に洗脳されて鬼畜に生きる集団。

まさに我々の祖先が歩んできたことを無人島で再現されていくといったストーリーである。

人類の歴史の大半は争いの歴史だったのではないかと思うと、我々は本当にいい時代に生まれたと考えさせられた。

 

さて、昨今の自殺者が多いのは、生きる目的を見失った人が大半ではないだろうか。

この本を読んで、我々の祖先は、日々の生活をおくる事、それが目的だった。というか、それで精一杯だった。

現代は、日々の生活は、お金さえあればなんとでもなるし、お金がなくても生活保護も受けれる。

じゃあ、私たちは何を目的に生きていけばいいのか。

夢を持てとか、将来何になりたいとか子供の頃から呪文のように聞かされ言わされ続けてきたが、将来の夢が持てない私は悪なのか。

夢に敗れた私は生きてはいけないのか。

そう考えてしまうのが当たり前の世の中だ。

ただ、考えてみてほしい。

私たちの生きる目的の原点は、日々の生活をおくることであったことを。

それは、今の生活から逃げ出して、別の人生を歩んでもいいだろうし、全てではなくてもあえて自給自足の生活を目指してもいいだろう。

夢なんかもたなくてもいい。世の中への貢献なんか考えなくていい。

だって人は生きることが目的だから。

そんなことをこの本を読んで教えられた気がする。

 

私たちは生きる目的を見失った時、まずは、人間として祖先が歩んできた原点に思いを馳せるべきだと思ったし、何よりこの本を読んで欲しい。

 

 

最近、読みたい小説が見つからなくて、成毛さんのfacebookで紹介されていた本を読んでみた。

素人が知り得ない警察学校の実態や、警察の捜査方法について詳しく書かれているから、臨場感が高かった。

 

ストーリーは、警察学校の近くで発生した事件と警察学校の生徒の関わりを追っていくもの。

主人公の五味教官は元エリート刑事で警察学校に飛ばされた1年目、全員卒業させるという意気込みを持っていたところで事件が発生する。

五味が過去に1度だけ解決できなかった事件を題材に模擬捜査実習をやるのだが、なぜその事件を解決できなかったのかが、後半で明かされる。それが、上司の家族が震災で犠牲になり、そこに早く駆けつけさせてやりたいとみんなが一致団結して捜査に取り組んだ結果だという。つまり、捜査においては捜査員の思いが1つになると、議論が十分行われずに間違った方向に進んでしまうことがあるという事だ。

それが今回、警察学校近くで発生した事件と深く関係してくる。

今回発生した事件も、五味教官が子供とラブホテル街を歩いているところの写真を生徒が入手し、それを隠蔽してもらおうと、軽い気持ちから部外者に拳銃を渡してしまうというもの。

とにかく五味教官の教室の生徒は連帯感が強く、五味教官も人気だったから、生徒が五味教官の思いを汲んで誤った決断をしてしまった。

 

自分の仕事に対する姿勢も共感する部分があって、仲良しクラブになってしまうと緊張感のなさから、前例に沿った仕事しか生まれてこないように考えている。もちろん、前例に沿った仕事をしなければならないこともあるので、その仕事においては仲良しクラブでもいいのだろうが、新規で企画する仕事や、解決しなければならない課題がある場合は、それでは自分たにち都合の良い結論しか導き出せない気がしている。つまり、何のために誰のための仕事や課題であるかが無視されてしまうのである。

 

それにしても久々にいい小説に出会えた気がした。

ドロドロしていなくても、大どんでん返しがなくても、面白い小説は面白い!

 

松浦弥太郎なんと6作。なぜこんなに松浦弥太郎さんの本を手に取ったのかというと、「新・日本男児と中居」というテレビ番組に自分が最近よく見ているブロガーの堀口英剛さん(https://number333.org)が出ていて、松浦弥太郎さんを崇拝しているということで熱く語っていたのと、その中で気になるキーワードが出てきて、それがこの記事のタイトル「丁寧な暮らし」。今の雑に生きている自分にストンと入ってきて、丁寧に暮らしている松浦弥太郎ってどんな人だーってことで図書館で片っ端から借りてきた。

 

 

 

 

 

 

 

このテレビはテーマが面白い。

 

これは2年ほど前に、堀口英剛さんの著書を読んだ時の記事。

 
「松浦弥太郎」知る人ぞ知る、「暮らしの手帖」の編集長。
ちなみに自分は全くこの方を知らなかった。
6作を斜め読みしたが、この方を崇拝している人が楽しめる本だと思った。
つまり、崇拝していない自分が読んだところで、共感できないのである。
確かに丁寧な暮らしの数々が紹介されてはいるが、真似してみたいと思えるような思想や持ち物は多くはなかった。
恐らく50代〜60代にはうけるのだろう。
つまり紹介しているモノが、いちいち高いは、ブルックスブラザーズとか、古いブランドモノばかりだからである。
だから、現代版の松浦弥太郎である堀口英剛さんが受け入れられているのだろう。
 
まぁ、2週間に1回髪を切るという習慣は、このまま真似るのは金銭的に厳しいが、今まで2ヶ月に1回髪を切っているのを1ヶ月に1回に変えてみようと思った。
 
だから今は自分なりに解釈した「丁寧な暮らし」を実践している。
例えば、
・土日の朝一30〜1時間は家の掃除や草むしりなどに充てる。
・できるだけ毎日30分ランニングをする。
・定期的に靴を磨く
・毎日寝る前にストレッチをする
 
とにかく、今まで面倒だと感じていたことを、「丁寧な暮らし、丁寧な暮らし・・」と呪文のように唱えやってみることにしている。
「心が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人格が変わる、人格が変われば運命が変わる」byウィリアム・ジェイムズ
丁寧な暮らしを心がけていれば運命は間違いなくよくなる方向だろう。
 
そういえば、松浦弥太郎さんの本でもう一つ参考になった言葉が「1からはじめる」ということ。
自分の仕事は前任者の蓄積や、前例があることが多く、それをコピペすれば仕事は効率的に進む。
ただ、そうしたときに限って、全く自分のやったこととして記憶に蓄積されていないし、人に聞かれても答えられない。
だから、前任者の蓄積や前例があったとしても1からやってみることで気づきもあるし、何より記憶に残る体験もしたことがあるから、これからは1からはじめることも丁寧な暮らしの一つとして取り組んでいこうと思う。
 
 
 
 

 

 

 

伊坂幸太郎の代表作でもあるゴールデンスランバーと同時並行で書かれた作品。

10年前にゴールデンスランバーを読んでいたので、その時のブログを読み返してみた。

 

ゴールデンスランバー

 

 

どうやら面白かったようだが、どんなところが面白かったのか書かれてないから分からないし全く思い出せない・・・

唯一、不自然な展開に違和感を持っていたのだが、このモダンタイムスについても不自然な展開があり、伊坂幸太郎ってこんな小説家なんだと改めて思った。

主人公が不思議な力を持った家系に生まれていて、その能力を確かめることがストーリーの1つとなっている。結局、腹話術のように自分の思っていることを他人に喋らせる力を持っているのだが、ファンタジー嫌いの自分としては、この展開にとてもがっかりした。

「不思議な力を持っている」とか言って、結局は、何か違う展開への布石だろうと期待を込めて読んでいたが、不思議な力がそのまま出てきて読む気が失せて、ラスト100ページだけで1週間近くかかってしまった。(ちなみに多くの面白い小説はラスト100ページは1日で読めてしまう)

 

全体のストーリーは、あるキーワードで検索した人が、酷い目(自殺、痴漢、失明など)に合うのだが、その検索システムにエンジニアとして参加する作者が、その原因を探るというもの。

なぜあるキーワードで検索した人が酷い目に合うのかというと、国家機密のプロジェクトで殺人事件が起こってしまい、それを隠蔽するために架空の小学校を作り上げたものだから、隠蔽がバレないように、その事実を知っている人しか知らない単語で検索した人の口封じをするためにこんなシステムを作ったのである。

主人公は不思議な力を利用して、そのシステムを運用している会社を襲撃するが、バックに国家が絡んでおり、しかも酷い目に合わせるシステムも細分化されているので打つ手なしというのが結論。

 

1つ、面白いと思ったのは、世の中のシステムは細分化されており、誰もが知らず知らずのうちにその悪に加担しているということだ。

ただ、この話は、

乱反射