大学の時に軽音楽部に在籍していたのだが、
その時3つ上の先輩のバンドがすごく好きで、
友達と一緒にずっと追いかけていた。
それは卒業してからも続き、ライブに足を運び、
CDが出たら買って、メディア露出もチェック。
本人たちともたまに飲みに行ったりしていた。

そうこうしている間に新しくファンが増え、
その人たちと仲良くなったりして輪が広がってきた。
そして私が持っていた昔のライブ映像などが羨ましがられるようになってきた。
それなら、と私の家で上映会して皆で観よう、と提案すると、
バンドメンバーである先輩がいろんな映像を持ってきてくれることになり、
人を集めて上映会を開いた。

昔の学内ライブから地方の深夜番組でちょこっと紹介された時の映像、
地元の祭りのバンドバトルみたいなものに出演して明らかに浮いてる映像など
いろんな映像を懐かしみつつ爆笑した。

もう10数年そのバンドは活動を続けているのだが、
映像を見返しても、ずっとやっていることが一貫していてかっこいい。
細かいやり方の模索は見られるものの、
スタイルや主張は同じで筋が通っているのだ。

私は割りと考えがころころ変わるので、
10年前の自分とは言ってることが全然違うだろう、と思う。
その時の自分に合わせてそぎ落としたり、取り入れたりしていきたいのだ。
流れるように生きたい。

でも一貫していることはかっこいい。
意固地になることとは違うので難しい。

「自分とは違うすごい人」を見ると、昔は
「自分もああなりたい!私はなんてダメなんだ!」
と卑屈な方に考えが行っていたが、
今はただすごいなぁ~と思うだけになってきた。
ただやみくもに凄い人の後追いをしたい!と思うのではなく、
自分が取り入れるべきものとそうでないものの区別がつくようになってきた、
ような気がするのだ。
そしていい感じに図太くなったので生きやすくて嬉しい。