一月廿七日
雨、曇、晴、行程三里、莇原、若松屋(二五・中)
同宿の老人が早いので、私も六時前に起きた、
九時まで読書、
沿道を行乞しながら東へ向ふ、雨はやんだが風がでた、
笠を吹きとばすほどである
ヨリ大声でお経をあげながら流して歩く、
相当の所得はあつたので安心する。
此地方はどこも炭坑街で何となく騷々しくてうるさい、
しかし山また山の姿はうれしい、
海を離れて山にはいつたといふ感じはよい。
相知の街に、
千里眼人事百般鑑定といふ看板がかけてあつた。
或る商家の前でグラ/\した、
近来めづらしい腹立たしさであつた。
けふのおひるは饅頭一つだつた、
昨日のそれは飴豆二つだつた(いづれもおせつたい)。
厳木(きうらぎ)は山間の小駅だが、
街の両側を小川がさう/\と流れてゐた、
古風な淋しいなつかしいところだつた。
宿のおかみさんが、ひとりで弾いて唄つて浮かれてゐる、
一風変つた女だ、
何だか楔が一本足らないやうにも思はれるが。
同宿三人、誰もが儲からない/\といふ。
ぐうたら坊主、どまぐれ坊主、どちらもよい名前だ。
・山路きて独りごというてゐた
(青空文庫作成ファイル)より
(続きます)
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今日も命を授けていただきありがとう (^-^)
二度とない人生
だから 今日が大事、今日が大切
今日もいい日でありますように 【合掌】
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