山頭火32歳の雑信『初凪』ー2 | 安 明高 の 生 活

安 明高 の 生 活

日頃の気になること と
坂村真民・種田山頭火さんなどの作品を掲載してます

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弘法大師・法然上人・親鸞聖人などの魅力を紹介してます。

【南無大師遍照金剛】 * 7

1913年(大正2年)32歳

椋鳥会『初凪』1月

「山頭火」たちのサークルで

自由律の編集・五句集の勉強会が始まったのです。

△華やかな春にあこがれていられる

石花菜君の若々しい感情を祝福する。

緑大野にそそり立つ樫樹のような

碧松君の堅実な歩調を尊敬する。

 

そして折からの凩にをしたり苦笑したりする

破口栓君の心持に同情する。

私は三君とりどりの態度に動かされた。

私もまた私の一部を暴露したい。

 

荒んで石塊のように硬張った

私の感情を少しばかり披露したい。

あの大道芸人が

群衆の前にその醜い髯面をさらすように!

 

△私にも春があった。青い花を求め探した

黄ろい酒を飲み歩いた。

赤い燃ゆるような唇を吸った。

 

強烈なもの、斬新なもの

身も心も蕩けてしまうようなもの

熱愛する恋人を弄り殺して

剖き取った肉のようなものを貪ぼった――

 

実人生を芸術化しようとして悶え苦しんだ

悶え苦しんで何を得た? 

あゝたゞアルコール中毒!

 

△自己批評は三人の私生児を生んだ。

自棄生活、隠遁生活、そして自己破壊。

私はそのいずれと結婚したか。……

 

深い穴がある。
冷たい風が吹く。


誰やら歩いてくる――
灰色の靄の奥から
トボ/\と歩いてくる。


誰だ!
シツカリしろ!
ビク/\するな
急げ、急げ
愚図々々せずに急いで来い!
危ない、気を付けろ!
穴がある
深い穴がある、暗い穴がある。


落ちるぞ、いつそ飛び込め!
――あ、彼は――私はヅドンと倒れた

「椋鳥会『初凪』」1913(大正2)年1月

(青空文庫作成ファイル)より

 

(続きます)

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆  

 

今日も命を授けていただきありがとう (^-^)

二度とない人生

だから 今日が大事、今日が大切 

今日もいい日でありますように 【合掌】

 

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