今週は映画の感想ウィークです。

よろしければお付き合いくださいm(_ _)m



荻上直子監督の映画。

 

荻上直子監督好きだけど、この作品に関しては、いったいどうしちゃったの?と思う。現実を完全無視した唯一無二の雰囲気映画、あれを成り立たせている絶妙のバランスを欠いていて、同じ監督かと思うほど。

 

主人公・サヨコは、寂しい人たちにネコをレンタルする仕事をしているんだけど、まずなんで寂しい人たち限定なんだろう。あとリヤカーにネコを箱詰めにして炎天下を延々歩くな!希望者がいると「審査があります。ネコにひどいことする人もいるので」って、それはお前だよ(笑)。

 

審査もてきとう、借用書もてきとう、音楽も「ここでほっこりしてくださいね~」ってな感じで押しつけがましいし、だいたいネコのレンタル料が千円って安すぎん?「別の仕事もやってるんで、お金に困ってませんから」っていうけど、その別の仕事っていうのが、株屋、占い師、CM音楽作曲家、その描写がふざけてて本業の人たちにも失礼な気が…。

 

ほんで、お金に困ってないわりに、夏の冷房をケチって「節約」とかいって(「節電」ではない)、何のために?お金に困ってないんじゃないの?と思ったら急に、「そうだ!もっと暑いところに行けばいいんだ!ハワイだ!」いやいや、冷房もケチるほどお金に困ってるんじゃないの?困ってないの?結局どっちなの?そしてその間、ネコはどーすんのよ。ネグレクト?

 

寂しい人にネコを貸す→寂しさがあっというまに解決!(それも主人公の自己満な気がしなくも…)っていうエピソード×4のオムニバスみたいになってて、なんか脚本も手抜き感が…。

 

他にもひどい場面たくさんあって、ダメだ、私にはもうわからない、この人の行動原理が。それに、この主人公がネコ好きだとはどうしても思えなかった。

 

この一連の主人公の言動につけられる説明が唯一あるとすれば、「主人公は狂っている」ということです。


 

 


 

●荻上直子監督の映画(隠居と銀幕より)


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