『カリフラワードリーム』

ごとうしのぶ先生の超有名ＢＬ小説「タクミくんシリーズ」の第２巻。

タクミくんの通う祠堂学院高校の定例音楽鑑賞会に、なんと世界的に有名な若き天才少年バイオリニスト・井上佐智がやってくる。…と、まあカンのいい人ならここでわかると思うけど、この佐智がアレなんですよ（詳しくは読んでね！）。

ほんで、タクミがピアノの調律を先生に頼まれるんですよね。フツーの高校生がピアノの調律とかできちゃうことも、偶然お忍びでリハに来てた佐智と出会って無条件に信頼されて愛器のアマティを預けられることも、タクミの彼氏・ギイ（←イケメンで御曹司でアメリカ育ちでクオーター）がわざわざニューヨークの実家からタクミのために使ってないストラディバリウスを取り寄せてお前はどんだけ金持ちなんだよっていうことも、腐った脳内恋愛のためならすべてをよゆうで許容できますけど何か？あと次々出てくる音楽的な素養が、腐った脳内恋愛をしていることの免罪符のように効いてきて、ＢＬを読んでいるという後ろめたさを軽減してくれるところもいいですね。親バレしても音楽青春群像劇ってことで押し通せば恥ずかしくないです（笑）。

そして表題作のカリフラワードリームでは、ギイのユーモアと押しつけがましい情熱が炸裂してて好き。スピンオフでサブキャラたちの恋模様も知れて良かった。