山本さほさんのマンガ。全5巻。こないだラジオ『ウィンディーズマニア!シャバダバ』で、パーソナリティの川島隆一さんにオススメしたもらったやつ。

山本さんが、小学生の頃からの親友・岡崎さんとの思い出を軸に、一度は捨てたマンガ家への夢へともう一度踏み出すまで、の話。

基本的に実体験が基になっているんだけど、山本さんの破壊的なギャグセンスに何度も爆笑。そして基本的にそのギャグセンスが、アホな男子っぽい。たとえば、上履きの裏一面に画鋲を刺しまくって歩くとかっこいい、とか(笑)。ケイドロに対抗するために「キムタクゲーム」を作りだす、とか。この内容がまたしょーもなさすぎて超おもしろいんですよ。まず全員がキムタクの状態からスタートして、一人だけ「鬼」に当たる「デブタク」をきめます。そんで、そのデブタクにタッチされた人に脂肪が移動してそいつが次のデブタクになるという(顔をデブにしなければいけない、笑)。ああ、こんなおもしろい女子がクラスにいるというのはお金で買えないアドバンテージだよ、山本さんの同級生のみなさん!!

で、私がとくに腹を抱えて笑ったのは、山本さんの思いつく罰ゲームのアホらしさ。「ジャージのズボンを頭までかぶって昼休みを過ごす」「『パラレル幸運児』と叫びながら両頬を痛めつける」極めつけは、「股の間から足のうしろに手をまわして『ママーおなかへったよー』と叫びながら廊下を往復」(笑)。なんでこんなこと思いつくの?天才か!

で、山本さんと同い年の私としては、子ども時代のあるある「ジャンプを早めに並べる本屋のこと」とか、「100円キーンチにびっくりしたこと」とか、「赤白帽を半々にしてかぶること」とか、ゲームの変遷とか、どストライクすぎて何度も「くぅ~!これあったよなぁ!!」となった。

大人になっていくにつれて、いろんなことが変化して、自分のなかに占める親友の濃度はどうしても減っていく。いや、濃度は同じかもしれないけど、みんな世界の分母が広がっちゃうんだよね。でも岡崎さんってヘンな人だ。親友の山本さんが世界のすべてだった時代なんてとっくに終わってるはずなのに、岡崎さんってば、就職しても、結婚しても、いつでも「あの頃」に一瞬で戻ってきちゃうんだもん。

だから山本さんが就職して、大好きなマンガを描かなくなって、破壊的なギャグセンスも鳴りをひそめてさみしかったけど、岡崎さんとの再会によって、山本さんも「あの頃の私」を取り戻すところ、すごくよかった…嬉しくなった。

その後の山本さんの活躍は、みなさんご存じの通り。山本さんと岡崎さんがおばあちゃんになったときの続編、読みたいな。

 

 

●山本さほさんのマンガ(隠居の本棚より)


今日も厄日です① 


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