『G・DEFEND　７～９』

森本秀先生のBL長編マンガ。

テロが増加した近未来の日本（といっても設定は２０２２年、つまり今年！）。国会警備隊が組織され、テロリストはその国会警備隊の教官・石川の命を狙うようになった。しかし優秀なSP岩瀬の働きによって、いつもテロは失敗。そのたびに石川と岩瀬の仲は深まっていくのだった…ていうか敵がまったく姿を見せないし、何と戦ってるのかもよくわからず、もはやテロなんて石川と岩瀬の愛を固くするためにしか存在してないじゃないの！　最高！　というのが６巻まで。

７巻では、ついに敵が登場！　待ってました！！

コル・ヒドレというUSAマフィアお抱えの殺し屋が、日本のヤクザ・朝岡に依頼され、石川を殺しにやってくる。果たしてその目的は！？　それはネタバレになるのでここに詳しくは書かないけど、そんなアホな（笑）という衝撃の結末が明らかになり、結局敵まで石川が好きなのかよ！　この世界ではみんな石川のことが好き好き大好き超愛してるのかよ！！　で、肝心の石川本人は、世界じゅうから愛されてることにまったく気がついてないという。これ、少女マンガの鉄則をBLに置き換えていると思うと、現在のBLへの道のりが見えるようで、たいへん興味深い。

やっぱり少女マンガの文脈における鉄板主人公は、無条件に全員から愛される無自覚キャラ。そうこなくちゃね！