『アルプススタンドのはしの方』

2017年、第63回全国高等学校演劇大会で最優秀賞を受賞した戯曲。兵庫県東播磨高校演劇部の作品。

私の大好きなＴＢＳラジオの『アフター６ジャンクション』で、毎年特集が組まれる高校演劇。なんと、一部の演目はＹｏｕＴｕｂｅでも公開されているという。はじめて観たけど、もう良すぎた～…。だいたい私はアラサー過ぎて、若い子がみんなで一所懸命なんかしてるのを観るだけですぐ泣くんだが、これはカフェで観てたので泣かんように必死で、そしてマスクの下で笑いつつ観た。

アルプススタンドとは、はじめて知ったんだけど、甲子園球場の内野と外野の間にある観客席で、さらにそのはしっこの方、ということは、べつに野球部でもない、野球部員の家族でもない、夏休みなのに他に行くとこもない…そんな子たちが集まる席での会話劇。フェンスの向こうの、パッとしてる子たちをはしっこから観ながら、「高３の夏って、こんなんかなぁ…」いやでも際立つ、部活も勉強も恋愛も全体的にＥ判定な自分たち（つまり「その他大勢」の子たち）。選ばれなかった自分たちが、頑張ることに果たして意味なんてあるんだろうか、という問いの先に何があるのか…。あ、もう書いてるだけで泣きそう。

私はＹｏｕＴｕｂｅで観たんだけど、観客がやさしくて嬉しい。反応がホットですよね～。いや予想以上に楽しい、高校演劇。なかなか現地では観られないので、オンラインで他にもいろいろチェックしてみようっと。