文學界2019年1月号に載っていた、多和田葉子さんと温又柔さんの対談。めっちゃ面白かった〜!

多和田さんは日本からドイツへの移民であり、温さんは台湾から日本への移民。豊富な知識と経験から、日本語とは何なのか、日本語は誰のものなのか、を語り合う。

私は英語ならまあ日常会話くらいはできるんですが、以前、日系アメリカ人に「君は白人みたいな英語を話すね」と言われ、「ハァ?」となったことがあったのです。

私は日本で生まれ育ったから、地域によってなまりがあるのはわかる。でもアメリカでは、たとえアメリカで生まれ育ったネイティブでも、人種によってなまりが違くなるというのを理解したのは、しばらくあとのことでした。

それから私はいつも、英語の母体が大きいのがうらやましかった。もっと日本語を話す人が地球上に増えたら、日本語の母体も多様に広がって面白いのに、と。

やっと外国人労働者も増えてきた昨今。彼らや彼らの子どもたちが、どんどん日本語を、そして日本語文学を豊かにしていってくれたら、こんなに愉快なことはないと思う。

文芸誌って、こういう掘り出し物があるから面白いんですよね〜。