葛飾北斎の版画に、ミッフィーがどーでもいいコメントを載せる、という絵本。
富嶽三十六景の神奈川沖浪裏くらいは知っていたが、こうして一連の版画を見てみると、水の表現がとってもいいんですねぇ。
北斎の波、雨、滝、池。
とくに諸国瀧廻りシリーズの木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧！溜まり水の溜まってる感じからの落水感！！滝が生き物のようだよ。
ほんとの景色は、こういうふうには見えないはずなんだけど、過激なデフォルメで平面にぜんぶ描いちゃうところはピカソっぽい気もする。
そして一番ウケたのはプロフィール。「30以上のペンネームを用い、90回以上引っ越した」って、スジャータ女史か！
私の友人スジャータ女史は、名前が出る仕事をするたびに新しいペンネームをつけ、引っ越し先はほぼ事故物件。早くて二週間、平均で数ヶ月単位で引っ越しを繰り返す、落ち着きのない北斎系女子なのである。
『ミッフィーとほくさいさん』ではなく、『スジャータとほくさいさん』だったなら、キレッキレのコメントを炸裂させてくれたに違いないのに、、、と残念でならない。
