念願の『この世界の片隅に』を、台湾の映画館でやっと観れました!

はじめ、戦争映画なのにコメディか!と思うくらい、すずちゃんのとぼけっぷりに笑えるところがたくさんあって、だけど、たくさん笑えるところがあるから、だんだん笑えなくなっていく後半の状況とのコントラストがきつい。

すずちゃんの夢想が現実に入り込んできて楽しかったのが、だんだんなくなっていくのも、観てて、きっつい。

いちばん大事なもの(腕ではない)をなくして、でも最後の最後で、またすずちゃんの夢想がいっしゅん現実に顔を出すところ、一縷の希望が光る感じがよかった。

すずちゃんはきっと大丈夫だ、またぼーっとしてる頃の彼女に戻ることが許される時代がくるんだ、と感じさせるあのワニ(笑)。

のんさんの演技もすずちゃんにピッタリだったな~。
セリフのあるところもいいし、言葉にならない声もすごーくよかった。

しかしこの映画、戦争というと大きすぎて自分と関係ない話、とはぜんぜん思えない。

本当だって言うから信じたら、ぜんぜん違うじゃないか!みたいなことって、現代にもすぐそこにあるもの。

で、私がもしあの時代に生きてたら、玉音放送聴いたからって、「あー終わった終わった」なんつって、まるで何もなかったみたいに、あんなに器用に、日常に戻れる気がしないし、一回狂う。すずちゃんと同じ反応、絶対すると思う。

そうならないためには、やはり自分以外の何かに、いちばん大事なものをあずけたらあかんのだな、と再確認。

さて、いちばん大事なものって、何でしょうねー。