登場人物全員スパイで、ドタバタブラックユーモア小説、みたいな感じ。
文体がしれっとしてるだけ、最後がぞっとするんだけど、途中からどうにもよくわからない。
「どうして、こんなことになったのかな」
とスパイ仲間が言う。
「平和のためだ」と主人公が答える。「平和ムードだと人間は刺激を求める。そこでスパイブームが登場し、全世界の人間がスパイになった」
これって、「サラエボの青年がオーストリア皇太子夫妻を暗殺したのがきっかけで、第一次世界大戦が勃発」ぐらい意味がわからん。
原因と結果が、ぜんぜん釣り合ってないと思うんだけど。その不自然さを現実にしてしまう人間こわい。おおかた過去のいろんな出来事ってこんなふうに始まったのかもしれない。私はひとりでもこんなふうにならないようにしたい。
だから本にも書いたことですけど、自分の退屈に人を巻き込まず、自分で面倒見られるようになることが、まったく関係ないように見えて、実は平和の第一歩だと私は思いますよ、ほんとに。
あ、うっかりまじめなこと書いちゃった。うんこうんこ←調整