台湾の日本語作家、楊逵のずっと読みたかった短編を図書館で発見。
楊さんが、台湾から東京へ出稼ぎにきて、田中君という日本人に助けられながら新聞配達をします。
田中君が、とてもひかえめな好青年で、お礼をいわれるとモジモジしてかわいいし、住み込みの二階ですし詰めになって寝ているところに自分の寝場所を空けて潜り込むまでの描写なんかイキイキしてて面白くて、どんどん読めちゃう。
けれども置かれた環境はけっこうつらいものがあり、なんでそもそも楊さんが東京に出てこなあかんかったかって、日本の精糖会社が彼の村の土地を買い占めて畑をつぶしたからなんですよ。
だけど結局、日本人てみんな悪い人だと思ってた楊さんが、日本人の田中君たちと仲良くなって、最後が傑作なんです~。読後もとっても爽やか!