あー、子どものころってマジでこんな感じだった~、と身につまされまくり。ノルウェーの児童文学です。
いちおうファンタジーということになってるらしいけど、こんなに子どもの世界の不安と絶望と美しさが同居してる話なんて私にゃリアルにしか思えないです。
子どもだから何もわかんないわけなくて、子どもなりに世界が本気で暴力に支配されてると思ってたし、親とか家庭の空気にはモロに左右されるし、なのに雨にひかる公園とかめっちゃきれいだし。そういうのが同列に存在してることがリアルと思う。子ども業ってずいぶんたいへんだったなあ。絶対戻りたくない。
一個だけよかったのは、今と比べると世界が小さいぶんだけ、恐怖はより恐ろしく、美はより美しく見えたこと。今は世の中にはいろんなことがあるもんだと知ってるから、あそこまで純粋な感情ってもう久しくない気がする。と、そんなことを考えた小説でした。
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