「分け入つても分け入つても青い山」でおなじみの俳人山頭火の伝記。

山頭火の俳句のポイントって、最近のことばで言うと「てへぺろ感」だと思う。

若い頃の句とか生き方は、へんにひねくってみたり難解ぶってつまんないんだけど、50歳を過ぎてからがぜんおもしろくなる。よけいなものがとれてきて、息をするようなてらいのない句になっていく。やっぱり、年をとるってそうこなくちゃね。

かなりの長編なのに、ずーっと酒に溺れてるもんだから途中で読むのつらくなってきて、250ページ目ぐらいで旅先で肺炎にかかって死にかけるところで、「よしよし、もうそろそろ臨終かな?」とか思ってたらそのまましぶとくあと250ページも死なないのこの人(笑)。もうそこまでへべれけに生きられたら、自分を突き放して笑うしかない境地。「酔うてこほろぎと寝てゐたよ」超いい!てへぺろ感満載!



ハイ、そこで私も自由律俳句のまねごとをして、隠居のくらしを詠んでみます。



 靴をはく用事はない



……うーん、それでどうしたらいいのかわかんない。説明とかするの?