自由競争やグローバリズムは世の中を豊かにする、とか言われてるわりになんでこんなに格差も広がって、つらい人が多いんだろう、というぼ~んやりした疑問に、カチッと形を与えてくれた本でした。だいたいそんなこと言ってる人って、この社会でものすごい稼げてる一部の人で、それ以外の人が資本主義について良く言ってるのをあんまり聞いたことがないのは、こういうことになってるわけなのです、というのが私みたいな経済オンチにもたいへんわかりやすく書いてあって、よかった。

資本主義でも共産主義でも、人間が生きやすくなるためにはどうすればいいかというのが出発点にあったはずで、どちらがいいとか悪いとか、システムに問題があるのかということよりも、それが理想的に機能していないのが問題なのかもなあ、と、そんなことを思った本でした。



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●隠居生活の本出てます