「楽しい音読の会」は
45回目になりました
月に1回のお教室なので
年に12回
のんびりゆっくりです
さて 最初の作品は
宇江佐真理
「儀式」
道浦母都子さんは
私の好きな歌人である
と始まるこのエッセイは
道浦母都子さんの
試作に入るための儀式に
触れています
私は沢山の作家の
作品を読みますが
とりわけ
その作家自身の
試作の苦悩を
面白いと感じています
(ゴメンなさい )
ですが宇江佐真理さんの
とぼけた感じ・・・
(また ゴメンなさい)
に共感します
さらに
「自転車」
二十年来の
行きつけの鮨屋が
近所にある
・
この店の入口傍に
いつも
紺色の自転車が
置いてある
・
息子が亡くなっても
鮨屋の主の態度に
微塵も変わりがない
・
・
・
最初に
このエッセイを読んだとき
思わず涙した私ですが
どんな苦しみや絶望にも
平常心をまとう
人に涙を見せてはいけない
そう思います
機嫌のいい
大人を目指したいです
などと雑談しながら
皆さんと音読しました
会の終わりに
「涙が出ました」と
おっしゃる方あり
そうですよね
泣いちゃいますよね
宇江佐真理さんは
時代小説のシリーズを
沢山
書いていらっしゃいます
はまる方多し
と くれば・・・
「 道浦母都子・短歌」
時雨雲
西から東へ移りゆく
沈みがちなる
われを残して
雪柳
触れんとするに
素っ気なく
関係ないわと
花をこぼせり
月光に
浮き出す影はただひとり
会いたきひとの
なきことわびし
神田川
流れ流れて
いまはもう
カルチェラタンを
恋うことも無き
1947年
和歌山県生まれ
現在76歳
若かりしころは
学生運動に参加し
逮捕歴もある
道浦氏ですが
日本語って
いつからこんなに
美しいのかと
考えさせられる歌の数々
瑞々しく
たっぷり水をためた
水風船のようです
短歌20作品の中から
皆さんのお好きな 歌を
選んで読んで頂きました
一番人気は・・・
同点で
さゆさゆと
夕陽だまりの梅林に
ほの甘やかな
匂いの気配
メダカには
メダカの時間
ぼたんには
ぼたんの時間
よろめく5月
この2作でした
「ロミオとヂュリエット」
おお ロミオ
ロミオ!
何故 卿(おまえ)は
ロミオぢゃ
父卿(ててご)をも
自分の名をも
棄ててしまや
それが否ならば
せめて
予(わし)の
恋人ぢゃと
誓言して下され
・
・
・
原文を生かした
格調高い文語調なのに
なぜか面白い
逍遥さんの上演
第1作は「オフィリア」
主演は歌う女優
松井須磨子
観たかったなぁ
さらに
「わだすの大学」
吉田啄子
「手紙 あらあら」
伊奈かっぺい
ロミオとヂュリエットや
方言詩は
皆さんクスクスと
笑いながら
読みました
楽しい90分でした