気がついて・・・ | おはなしてーこのお話

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ふっと生まれたお話や感じたことを書いてます。

「考えもなくいた…」


何も考えなくいた僕が悪いんだ。

おじいちゃんもおばあちゃんも

父さんも母さんも僕を愛してくれた。


おじいちゃんは、僕が家に帰ると

「今日は何か楽しいことがあったかい?」

そう言っていつもおじいちゃんの膝に持たれて

僕は、今日教えてもらったこと

家に帰るまでにやったことをいっぱい話した。

おじいちゃんはいつも楽しそうに聞いてくれた。


いつも母さんとおばあちゃんが

いろんな料理を作ってくれた。

それをみんなで囲んで食べた。


おじいちゃんもおばあちゃんも

父さんも母さんも妹も僕も

おいしいねって言って食べた。


それが当たり前だった。

そんな毎日が楽しかった。


みんなに愛されていた。

みんなのことが大好きだった。


「なのに僕は…」


何も考えもせず

ただ、自分の力を認められたと思って

それがうれしくて

疑いながらも力を貸してしまった・・・


本当に馬鹿だったと思う。

何も考えずに愛されてることを当たり前に思って

自分の好きなように生きてきた。


そんな自分がみんなを傷つけて

おじいちゃんやおあばあちゃん、

父さん、母さん、小さな妹までを失うことにしてしまった。


僕はどうしたらいいんだろう。

どうすればいいのか分からなかった。

何が起こったかも出来ないでいた。

考えられなかった・・・


少しして、

僕の力を貸してほしいといった人たちが考えていたことがわかった。

この村の豊かな水源が大きな富を生むと考えて

この村を自力で立て直せないほどにして

村の人たちの気力を奪い

自分たちの思うような村にしようと考えていたんだ。


僕は、自分を消し去りたいほどどうしようもない気持になった。


ただ、愛されるだけではいけない。

そんな中で、何も考えず笑ってちゃだめなんだと思った。


そして、彼は、何をするにも何かをしてもらうにも

いろいろ考え間違いのないように

だれにも迷惑がかからないようにと

絶え間なくそのことに心を砕いていました。


そうして、愛されるものを受け取らず

人の心から離れ孤独になって行きました。


その孤独さえも彼には感じる暇がないほど

彼は、考え続けました。

何いいのか、何が間違いを起こさずにいられることなのかと


そこには、彼の大切な人を失ってしまった

悲しみと自分へ戒めと皆への償いの気持ちが

たくさんつもり沼底の硬い泥土のようになって

彼の心にたまっていました。


もう、十分なのに…

そのあなたの心を感じて

泣いている人がたくさんいるのに・・・


そのことに気がつくことができない

気がつかないようにしているあなた


前の自分に戻ることを恐れてる。

また、同じ間違いを繰り返してしまうんじゃないかと

そんな怖れと悲しみでいっぱいのあなた。


どうか、気がついてほしい。

あなたの周りの人の気持ちに

今のあなたの本当の姿に…