藤井聡太棋王が2勝目&佐々木勇気八段がNHK決勝進出・3月3日の将棋対局結果(2024.3.3) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

東京の四季(庭園&公園)のブログ

皇居東御苑・新宿御苑・都立庭園その他東京近郊の庭園・公園を眺め歩きます。また藤井聡太七段を中心に将棋界の動向も

◆藤井聡太棋王が2勝目&

  佐々木勇気八段がNHK決勝進出

・3月3日の将棋対局結果

 

 

(1)第49期棋王戦五番勝負第3局

①〇藤井聡太棋王(八冠・2勝1持・先)vs●伊藤匠七段(0勝2敗1持)

 ※第2局は先手番の伊藤匠七段が先制攻撃で藤井玉を裸同然にしましたが伊藤匠七段は失敗と観ていたようで藤井棋王が二枚の持ち角を巧みに使う手品的な攻防を見せて形勢逆転。先制の勝利を挙げました。伊藤匠七段とては何としても対藤井戦初勝利を挙げないことには進展がないという心理がプレッシャーになっているのかもしれません。なお、第73回NHK杯将棋トーナメントは残り3局になって本日の放送はありません。歴代最高勝率更新の可能性がある藤井聡太八冠ですが何となく準決勝(対羽生善治九段戦)か決勝で敗退しているように感じるのですが果たして。

 ※戦型は角換わり腰掛銀。藤井聡太棋王はA級昇級、八段昇段を果たした千田翔太新八段が「見事な序盤戦術」と感嘆する滑り出しを見せれば伊藤匠七段は角を打ち込んで馬を作り、自陣に引き付けて容易には敗けない体制を築いて勝機を伺う展開。藤井棋王はこの馬を圧迫して迫り1筋で戦闘開始。伊藤匠七段は馬を見切って金と交換、藤井棋王の飛車角を金と歩で封じ込める作戦を取りました。結果は飛車と金香の2枚換えとなりAIは「藤井優勢」の判定。しかし、藤井棋王の角が浮きコマとなっており伊藤匠七段が85手目▽1九飛と打てば角・成香両取りで香車を取り返せるので容易ではない形勢と思われました。

 ※ところがここで伊藤匠七段は▲6四香の王手を嫌がったか▽6三銀と引きました。恐ろしいもので「携帯中継」は「67:33」から「85:15」と一挙に「藤井勝勢」。ヒタヒタと伊藤玉に迫って105手で伊藤匠七段が投了。安全策を取ったつもりが逆目に出た勝負でした。

 ※藤井聡太棋王(八冠)は今日の勝利で44勝7敗、勝率.8627としました。プロ入り初年度の藤本渚四段が藤井八冠を上回る46勝7敗、勝率.8679で勝率部門で首位に立っていてその差.0052ですが上で記したとおり藤井八冠はNHK杯で優勝出来なかった気配を感じるので勝率争いは「勝てる対局」を多く残している藤本四段が大いに有利と観ております。また、両者は1967年度に中原誠16世名人が六段当時に記録した.8545を上回っており57年ぶりの記録更新の楽しみもあり、少なくとも藤本四段は歴史的快挙を成し遂げそうに思います。

 

(2)第73回NHK杯将棋トーナメント準決勝第1局

 ※将棋連盟の対局予定に載っていなかったので放送は来週かと思っておりました。

②〇佐々木勇気八段(先)vs●増田康宏七段

 ※佐々木勇気八段が勝って決勝進出。準決勝第2局・藤井聡太竜王(八冠)vs羽生善治九段戦の勝者と対戦します。

 

◆将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)