1月10日の将棋対局結果(2024.1.11) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆1月10日の将棋対局結果

 

(1)第37期竜王戦6組ランキング戦1回戦

①〇小山直希四段vs●伊藤沙恵女流四段(先)

 ※勝った小山直希四段は2回戦で近藤正和七段と対戦、敗れた伊藤沙恵女流は敗退となりました。

 

(2)第82期順位戦B級2組8回戦

 ※連続昇級を目指す若手が苦戦してプロ入り15年度目の大石直嗣七段(34歳)とベテランの深浦康市九段(51歳)が6勝1敗でトップを走り、5勝2敗の5名が追走する展開。星の潰し合いが激しく最後まで縺れそうです。大石七段は初のB級1組、深浦九段は3期ぶりのB級1組復帰を目指すことになります。また、谷川17世の頑張りも注目に値し5期ぶり61歳でのB級1組復帰が成るかどうか?

 ※降級点は7名に付きますが既に降級点を持っている7名の内、0勝7敗の中村修九段は降級が濃厚、1勝6敗の井上九段も危険が一杯で残り3局全勝してどうか?2勝5敗の畠山鎮八段は全勝ならセーフですが2勝1敗では微妙な状況。3勝4敗の棋士も順位が低いので4勝6敗で終わると危険です。

 ※深浦康市九段と大石直嗣七段が1敗を保ち、5勝2敗の5名の内、戸辺誠七段と谷川浩司17世名人が敗れて6勝2敗は高見泰地七段、石井健太郎六段、青嶋未来六段の3名となりました。成績上位者の順位が低いので5勝3敗の上位者にもまだチャンスが残ります。この点で順位7位で6勝2敗の高見泰地七段は自力昇級の目を残して有利な立場と言えましょう。

 ※降級点争いは3勝以下の棋士の争いで対象者は11名。1勝7敗が2名、2勝6敗が3名ですから3勝5敗の6名の内2名が犠牲者になります。降級点は下位7名に付くので助かるためには4勝する必要があります。そこで3勝5敗の棋士同士の対戦結果が大きな焦点になりますが丸山vs行方の一戦のみで、この対局の勝者はセーフとなりますから対象者は実質10名。しかし、3勝でも順位上位の久保利明九段、丸山忠久九段、行方尚史九段の3名は3勝のままでも助かる可能性があるということで順位の恩恵は少なくありません。

 ※10名の中での直接対決は先に挙げた丸山九段vs行方九段戦の他は阿部隆九段vs畠山鎮八段戦のみで足の引っ張り合いは2局のみ。と、いうことは裏返せば降級のピンチに立っている棋士は好調もしくはソコソコ勝っている棋士との対戦になりますから自力で4勝目を挙げなければなりません。そこで勝っても3勝止まりの井上慶太九段は3勝を挙げても最高で下から4番目の成績となるため降級点の取得が確定。既に降級点を持っていることから来期はC級1組に降級となります。同じく現在1勝7敗の中村修九段は、他の棋士の成績次第で下から8番目になる可能性があるので未確定になっています。ただ、自分より下位で現在3勝の飯島栄治八段、阿部隆九段、鈴木大介九段の中の1名でも4勝目を挙げるか、自分より上位の高崎一生七段が3勝目を挙げてもアウトとなり、更には現在2勝の杉本昌隆八段と畠山鎮八段のどちらかが4勝目を挙げてもアウトになり、自らはマアマア好調で若い阿久津主税八段と及川拓馬七段に勝った上での追加条件になりますからほぼ「死に体」。井上慶太九段と共にC級1組降級となりそうです。

 ※現在降級点を持っているのは8名で、その内6名が降級点取得候補になっているので大量の降級者が出る可能性があるので6名ソックリ降級という事態も有り得る状況です。

 

②〇高見泰地七段(7位・6勝2敗)vs●久保利明九段(1位・3勝5敗)

③〇杉本昌隆八段(17位・2勝6敗)vs●丸山忠久九段(2位・3勝5敗)

④〇阿久津主税八段(8位・5勝3敗)vs●郷田真隆九段(3位・4勝4敗)

⑤●畠山鎮八段(27位・2勝6敗★)vs〇村山慈明八段(4位・5勝3敗)

⑥●戸辺誠七段(9位・5勝3敗)vs〇佐々木慎七段(5位・4勝4敗)

⑦〇深浦康市九段(19位・7勝1敗)vs●行方尚史九段(6位・3勝5敗)

⑧●阿部隆九段(26位・3勝5敗★)vs〇松尾歩八段(10位・5勝3敗)

⑨〇中村修九段(14位・1勝7敗★)vs●高崎一生七段(11位・2勝6敗)

➉●谷川浩司17世名人(12位・5勝3敗)vs〇渡辺和史六段(23位・5勝3敗)

⑪〇大石直嗣七段(16位・7勝1敗)vs●及川拓馬七段(13位・4勝4敗)

⑫●藤井猛九段(15位・4勝4敗★)vs〇青嶋未来六段(22位・6勝2敗)

⑬●飯島栄治八段(30位・3勝5敗★)vs〇北浜健介八段(18位・4勝4敗)

⑭〇中川大輔八段(20位・4勝4敗★)vs●井上慶太九段(25位・1勝7敗★)

⑮●鈴木大介九段(24位・3勝5敗★)vs〇石井健太郎六段(21位・6勝2敗)

 

(3)第95期棋聖戦二次予選

⑯〇大橋貴洸七段vs●齋藤裕也四段(先)

 ※デビュー初年度、藤井聡太八冠の兄弟子の斎藤裕也四段(26歳)はここまで16勝12敗、勝率.571とマズマズの成績で本棋戦では一次予選を突破し、二次予選1回戦では手強い大石直嗣七段に勝っての決勝戦進出。また王位戦予選ではA級の稲葉陽八段を破るなど大物食いの片鱗を見せています。両者は初手合わせ。

 ※大橋七段が実力勝ちで挑戦者決定トーナメントに進出。

 

 

(4)第72期王座戦一次予選ホ組3回戦

⑰〇井田明宏四段vs福間(旧姓里見)加奈女流四冠

 ※井田四段が勝って準決勝進出。折田祥吾五段と対戦します。結婚して「福間姓」になった里見女流は準決勝進出ならず。

 

(5)第50期棋王戦予選6組1回戦

⑱●神崎健二八段(先)vs〇山本真也六段

 ※勝った山本六段は2回戦で長沼洋八段と対戦します。

 

(6)第74期王将戦一次予選9組1回戦

⑲●島本亮五段vs増田裕司六段

 ※勝った増田裕司六段は2回戦で上野裕寿四段と対戦します。

 

(7)第55期新人王戦2回戦

⑳●吉池隆真三段(先)vs〇廣森航沙三段

 ※勝った廣森三段は3回戦で宮田大暉三段vs石本さくら女流二段戦の勝者と対戦します。

 

(8)第82期順位戦A級7回戦

㉑〇佐藤天彦九段(8位・3勝4敗・先)vs●佐々木勇気八段(9位・3勝4敗)

 ※改造中の佐藤天彦九段は三間飛車を採用。力のこもった捩じり合いを制して貴重な3勝目を挙げました。これで両者3勝4敗に。

 

◆将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)