ポイント/Perfume
KARAの「PANDORA」とパフュームの「Spending all my time」。両者ともに甲乙つけがたい傑作シングルだが、注目したいのはそのカップリング曲だ。
「PANDORA」に収録の「WAY」と「Spending all my time」に収録の「ポイント」。どちらもドラムンベースを導入したアップテンポな楽曲で、表題曲に勝るとも劣らない魅力を放っている。ここ数年、ベースミュージックの世界で密かにリバイバルしていたドラムンベースだが、遂にオーバーグラウンドにも引火したというわけだ。
もっとも、ダンスビートに貪欲なK-POPでは、ガールズグループDAL★SHABETの楽曲にダブステップ風のビートが採り入れられるなど、ベースミュージックの影響はかねてより見受けられた。また、韓国のパフュームの異名を持つ(やや無理があるキャッチフレーズだが)TENSI LOVEが2010年に日本でリリースしたアルバム「Cake House」でも、エッジの効いたドラムンベースビートを聴かせる「White Color or Bad Color」というインストゥルメンタルトラックが収録されていた。
かつては、日本の音楽シーンでも、オリジナルラブから、ドリカム、森高千里までがドラムンベースをこぞって自らの楽曲に採り入れるなど、クラブシーンとメジャーシーンが同調している時代もあった。しかし、ガラパゴス化の一途を辿るJ-POPでは、クラブシーンとメジャーシーンとの乖離が著しく、つぶさに検証してみたわけではないので断言はできないが、ベースミュージックを採り入れた楽曲はほとんど存在しないのではないだろうか。
もっとも、ドラムンベース自体は1990年代に流行った過去のビートであり、決して新しいサウンドではない。しかし、海外アンダーグラウンドの潮流とリアルタイムに共振してみせようというナカタヤスタカの試みが、ガラパゴス化の逆を行くK-POPの戦略と奇しくもシンクロしてしまったという現象には、なかなかに興味深いものがあるといえよう。
KARAの「WAY」は、KARAの楽曲の多くを手がけているハン・ジェホとキム・スンスによる作曲チームSweetuneの手になるものだが、歌謡曲度が高くポップな仕上がりだ。一方、パフュームの「ポイント」の方が純度の高いドラムンベースサウンドであり、90年代後半のサウンドを完全に再現している。本当はAKB48あたりでこのような楽曲が出てくると面白いのだが‥‥と思っていたら、従来の楽曲とは毛色が違うエレクトロの影響が色濃いAKB48の新曲「uza」が発表された。

