2015年の北陸新幹線の金沢延伸開業時より、新幹線空白地帯となった上越妙高〜長岡間ですが、新潟県の検討委員会が先日、概算工事費と所要時間をそれぞれ公表しました。


それによると、次の通りです。


一見すると、信越本線をミニ新幹線化する方が工事費が安いように見えますが、ネックとなるのは、工事する区間の在来線を長期間運休させる必要があることです。


さらに、この区間には日本海を縦貫する貨物列車が多数運行されており、2024年問題もある中、長期間運休させることはとてもリスキーであり、着工に慎重になる必要があります。


そうなると、やはり信越本線の改良(トンネル整備と現在使われていない長岡駅新幹線ホーム10番線に特急しらゆきを横付けさせ、上越新幹線とき号と対面乗り換えを実現させるためのアプローチ線の整備)か、北越急行ほくほく線をミニ新幹線化する案に絞られる訳ですが、今回、公表された概算工事費と所要時間を見る限り、既存の信越本線を改良するにも2000億円もの工事費をかけたのにも関わらず、所要時間が27分程度しか短縮されないようなので、そうなってくると、もう100億円足せば、ほくほく線をミニ新幹線化できてしまいそうな感じがしますし、所要時間も40分程短縮され、さらには日本海縦貫線の貨物列車を長期間運休させずに済みます。


ほくほく線をミニ新幹線化する場合、E8系で時速200km/h以上での走行が可能になる点や工期が他の案と比べて、意外にも短くて済みそうですが、柏崎市を経由しない代替措置に関しては長岡駅新幹線ホーム10番線から特急しらゆきを柏崎駅までシャトル運転化することで解決できそうです。以前のブログ記事でも同様なことは書きましたが…


いずれにせよ、約2100億円もの工事がかかると見積もっておいた方が良い気がしますが、新潟県にそこまでの財政体力はあるのでしょうか?


単独では厳しいでしょうから、やはり国からの支援や応援も重要になってくるでしょう。


上手い具合に羽越新幹線(整備新幹線)の部分開業といった形でまとまると良いですが…