モノは言いよう』日刊ゲンダイ 連載コラム 毎週土曜掲載中! | 『ことば選び』は難しい。。。 

モノは言いよう』日刊ゲンダイ 連載コラム 毎週土曜掲載中!

◎モノは言いよう #49 2/23

《「0120」の正しい読み方》

夜中にテレビを見ていると、何だか注文したくなってしまうのが「テレビ通販」。
地上波のゴールデンタイムは19時から22時ですが、通販番組のゴールデンタイムは午前0時とか。視聴者である私たちが仕事を終えて帰宅し、食事や入浴を終えてホッと一息つくこの時間帯こそが、最も購買意欲がそそられる時間帯だそうです。
今や通販番組を見ているうちに、軽快な音楽に乗って「0120ー***ー***」と流れると、ついつい電話をピッポッパッとプッシュしている自分に気がつくという具合です。
ところで、このフリーダイアルの電話番号。ほとんどの番組で「ゼロ イチ ニイ ゼロの*** ***番まで」と表現されています。「0120=ゼロ イチ ニイ ゼロ」という読み方が定着していますが、日本語で表す場合には「レイ イチ ニ レイ」が正しい読み方ですよね。漢字で表すと「零 一 二 零」、英語では「Zero One Two Zero」。「ゼロ イチ ニイ ゼロ」は、それこそチャンポンな表現で違和感があるはずです。
ところが、通販番組のナレーターを依頼された際に「レイ イチ 二 レイ」と読んだら、ディレクターさんから「すみません! 分かりづらいんで、0はゼロと読んでください」と、しばしば注意されました。
ゼロは英語読みなんだけどな~という思いを握りつぶし、「あっ、すみませんでした」と笑顔で答える自分が時々嫌になったりしたものです。

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