モノは言いよう』日刊ゲンダイ 連載コラム 毎週土曜掲載中！

◎モノは言いよう #40 12/15



《〝ゴウセツ〟で自分のレベルを知る大学３年生》



昨年から実施されている大学３年生の就職活動12月解禁。我が江戸川大学の３年生たちも就職活動に向けて、エントリーシートの書き方、服装や立ち居振る舞い、面接での受け答えの練習を重ね、本番に臨んでいます。

これまでは、学内の同じゼミの学生と自分との出来栄えを比較することで自身のレベルを確認してきましたが、いよいよ他大学の学生と自分自身が比較される〝本番〟の「合同企業説明会∥ゴウセツ」が始まりました。

さまざまな業種の企業が集まり、一流大学はもちろん、多くの学生が参加するゴウセツは、本物のライバルたちと直接顔を合わせる初めての機会になります。声高に大学名を連呼する一流大学の学生や、元気が信条の有名体育会学生、語学が武器の帰国子女学生など、初めて目にするライバルたちの言動にギクリとしたり、ニヤリとしながら自分自身のレベルを確認するそうです。

自己ＰＲがうまいなとか、あの質問は意味がないとライバルを横目でチェックしながら、企業の採用担当者の説明に自らを照らし合わせて、向き不向きを判断する。あふれんばかりの情報の中から役立つものを取捨選択し、さらに自分自身を積極的に発信していかなければ勝ち残れないのが今の就職活動です。

就職戦線はまだ始まったばかり。「ゴウセツは自分のレベルを知る段階」と割り切る学生たちにとっての長い戦いが始まりました。