旅先で、個人宅に泊まりたい人と

泊めてあげてもいいよ、という人を繋ぐサービス

「カウチサーフィン」

 

今まで様々な国でカウチサーフィンを使わせていただいて

とても素敵な思い出を作らせてもらっていた

 

フランスのパリでもカウチサーフィンにお世話になれることとなり

私たちは約束通り

待ち合わせ場所だった、とある駅に向かった

 

10分、20分、30分・・・

待ち合わせ場所にホストが来ない・・・

 

私たちはシムカードを購入しないので

ネットが使えるのは

フリーWiFi環境下のみ

 

ホストに電話も出来ないし

連絡してくれていたとしてもそれを見ることも出来ない

 

どれだけ確認しても、私たちが間違っている可能性はなかったので

「ホストさんが遅れているんだ」とひたすら待っていたけれど

40分を過ぎた頃から

かなり不安になってきた雷雷雷

 

夫が付近にフリーWiFiがないか確認しに出かけてくれ

不安なまま20分・・・

 

約束の時間から1時間後

パリでお世話になったカウチサーフィンのホスト

「セリ」に出会うことができた

 

 

「遅くなって本当にごめん」

そういうセリは本当に申し訳なさそうに恐縮していて

それはもう私たちが逆に申し訳なくなるほどだった。

 

そのままセリの家に向かうのだけれど

ちょっと「あれ?」と思った

 

私がセリと赤の他人で

もし道でセリを見かけたならば

ちょっと避けてしまうような

1歩踏み出す度にビクビク周りを見渡す、挙動不審さだったのだ

 

家に到着すると

セリはおもむろにズボンのポケットから

ティッシュを1枚取り出し

そのティッシュでドアノブを包みながらドアを開けた

 

玄関に入ると

そこに置いてあったティッシュ箱から

するっとまた1枚ティッシュを抜き

内側のドアノブを丹念に拭いてから

「こっちだよ」と

私たちが今回使わせてもらう部屋に案内してくれた

 

よく見ると

家中、そして部屋のあちこちに

ティッシュ箱から取り出されたティッシュが大事そうに畳まれていた

 

ティッシュを使って椅子を引き、座りながら

セリは言った

 

「僕、記憶に障害があるんだ」

 

 

その夜

私たちはなぜか

道場にいた。

 

旦那に至っては

道着まで来ている笑

 

 

ここは「空道」の教室。

 

なんと・・・セリは

空道の先生だったのだ・・・!!!

 

みなさん、思いませんか??

「空道って・・・なに??

 

私も最初そう思いました

セリが「KUDOの先生なんだ」っていってきた時

その自信ありげな雰囲気と

日本人である私たちだから言っているんだろう感を感じて

「KUDO=くうどう=くう道?=日本の武道??」って所まで

0.5秒で奇跡的に察しつつ

 

「waoooo~great~~!!」といいつつ

こっそりネットで

「くうどう」と調べた私たちですグッキラキラ

 

空道とは

1981年に創立された、

安全性と実践性の両立を目指した格闘技だそう

 

日本発祥の武術でありながら

なんと競技人口はロシアが最も多いらしいです

 

平日夜にもかかわらず

教室にはフランス人の男女20人くらいが揃っていて

びっくり!

 

 

空洞は手にグローブ、頭にヘルメットみたいなものを着用し

素人感覚だけど

突き、蹴り、投げ、頭突き、膝打ち、寝技、関節技、締め技OKで

空手と柔道とボクシングのミックスみたいな感じを受けた

 

突き、蹴り、寝技の練習をさせてもらって・・・

もうしたくない!って思いました笑

ハード!!笑

 

セリは

日本で空道の試合に参加した際

攻撃で気を失って

それで記憶障害を負ったらしい。

 

試合前のことがすっかり抜け落ちているみたいだし

試合後も記憶力が悪くなっているらしく

いまだに教室の生徒の名前が覚えられないのだとか

 

道端で知り合いに会って

声をかけられても誰か分からないのが心苦しいし

どこを歩いているのか突然忘れることがあるから

外を歩くのも怖い。

 

そして、(これは誤解だ、と夫は言っていたけど)

先生から「感染しやすい」と聞いたため

他人が触ったかもしれない扉や椅子を触るのが怖くて

ティッシュを使っているそうだ

(家も、私たちが使っていいお皿とセリが使う

お皿、調理器具、そしてスポンジまでもが

はっきり分けられていた)

 

そんな自分に

どんどん自信をなくしていったんだそう

 

でも、

譲れない自分なりもルールもたくさんあって・・・

 

自信もないけど

譲れない所はゆずりたくない

だけど、他人に自分の苦悩や

自分なりのルールを理解してもらえない

そのバランスの中でセリはめちゃくちゃ苦しんでいて

 

だからこそ、私たちが家のルールや

セリの状況に理解を示したことや

毎日朝と晩は一緒にご飯食べよ、と声をかける私たちの存在を

すごく喜んでくれたみたいで

私たちはセリにとって初めて

「セリの食器を洗うことを許してくれる人」となった

 

 

強い人だな~と思う

生活することだけ、でも怖いのに

さらに「感染するかも」って触るものすべてに気を使っているのに

こうやって他人を家に招き入れて・・・

 

空道の先生をしている時のセリは

めちゃくちゃてきぱきしていて

言葉も態度も行動も堂々としていて、本当に別人みたいだった

 

滞在中、私たちとは別に

台湾人の女の子2人もカウチサーフィンで泊まりに来ていたのだけど

セリの家の変わったルールなどに耐えられなくなったみたいで

(セリは、ホテル代わりに使われるのが嫌だから、と

彼女たちにはWiFiのパスワードも教えてなくて)

すぐに出て行っていた

 

セリが譲れないルールや

「ホテル代わりにされたくない、友達を作りたい」という思いも

 

セリ家のルールを知って困惑する女の子の気持ちも

どちらも分かった

 

だからこそ、

やっぱりお互いの気持ちや考えていることを知り

歩み寄れる部分まで歩み寄ることが大切なんだな~と

端から見ていて気付くことが出来た

 

 

日常の生活の中で

「この名前なんだっけ」「サラミだよ」「あ、そうだ!」って

ものの名前を1つずつ思い出していくセリと数日共にして、

彼が事故前の記憶も取り戻せたらいいな、と思うし

彼を苦しめているのは

「記憶障害がある自分」というものに対する自信のなさだと思ったから

記憶もだけど

まずは自信をつけてほしいな~とめちゃくちゃ思う

 

彼にとって自信とは

色んなことを覚えている人のことだと思っていたけど

 

自信の要素ってそれだけじゃない

他人への優しさ、とか

怖さを乗り越える勇気とか

それだって立派な、

いや、十分すぎる「自信がつく要素」だ

 

自分の良さって本当に全然自分から見えないんだよなあ・・・って思いながら

セリとさよならした

 

また1人

大切な友達が地球に出来た日々でした

 

 

ラブラブラブラブラブラブ旅好きの皆様ラブラブラブラブラブラブ

この夏はぜひ岡山県へ!!

 

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***12月8日家計簿***

 

1ユーロ=133円

2人合計ざっくり計算

 

スーパー:10.61ユーロ 1410円

(フランスパン0.39・ヨーグルト4つ1.54・チキン半羽5・挽肉とマッシュポテトの料理3.68)

 

合計・内訳:飲食費 1410円