こんばんは、おぎのあずさ(荻野梓)です。

 

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今日は家族で、都内へ出かけました。

年末年始は都心の人が少なくなるので、逆に繰り出します。

有楽町から銀座ソニーパーク、最後は日比谷公園で遊びました。

川口駅にかかっていました、予算計上されるかな……

 

日比谷公園の災害用トイレ、こういうのが気になるのは職業病?

 

さて、今日のブログでは、昨日出た勉強会のうち、辻由起子氏(大阪府子ども家庭サポーター)のお話を共有します。

 

1. 講師紹介

 

18歳で結婚、19歳で出産、23歳で離婚。
親からは勘当され、夫から暴力を振るわれ、気が付けば自分も我が子に対し暴力をふるっていた。
虐待は本人の資質ではなく環境の問題のほうが大きいと思った。

 

2. 国のやってること


児童相談所 = 事後対策。
予算、人、制度が事後に流れていく。
事後対策ばかりで、全く解決していない。

 

3. 虐待が増加する理由


児童虐待は男女の関係が健やかに育まれていないと発生する。

児童虐待が増加する理由 ①DV
チャイルドファーストで、子どもだけ保護している。
男女間の揉め事に介入できる人は少ない。

配偶者暴力相談支援センター:内閣府
児童虐待:厚生労働省

 → 縦割り行政の弊害も。連携が取れていない。

○心理的虐待が増加した要因として、児童が同居する家庭における、配偶者に対する暴力がある事案(面前DV)について、警察からの通告が増加。→警察出動が増えている。

児童虐待が増加する理由 ②保護者支援不足
児童虐待は保護者が原因で発生しているのに、保護者に対するプログラムがほとんどできない。

  • 平日開催・連続参加強制→行けません。
  • 精神疾患→行けません。
  • 保護者支援ができる専門職が少ない。
  • 夫婦どちらかだけがプログラムを受けても意味がない。

児童虐待「虐待死」加害の動機

  • 保護を行った(ネグレクト)による死亡:114人
  • しつけのつもり:87人
  • 子供の存在の拒否・否定:75人
  • 泣き止まないことにいらだったため:66人

虐待する親は行政に相談しない

虐待に悩む当事者の会を開いて9年目に入った。
「子供を叩いてしまいます(T_T)」
「なんで行政に相談しないの?」

  • 虐待をしている親と役所に判断される
  • 児童相談所に子供をさらわれる
  • 家に警察が来る

「だから絶対に行政には相談しないです!!」
オレンジリボンを付けている人には絶対に相談しない。

児童虐待が増加する理由 ③次世代への教育不足
「寝た子は起こすな」という時代遅れの妄信。
スマホネイティブ世代は「みんな起きている」。
数年後、親になる世代に恋愛や子育てについて教えていないのに、未来のDV、児童虐待がなくなるわけがない。
「性教育バッシング」があったため、教育現場が委縮して、伝えることをしなくなった。

予期しない妊娠→妊婦健診未受診→母子健康手帳未発行
毎年変わらない厚生労働省の報告(第15次報告)。
今度、若年層の相談支援に100億円つく。

東京都の10代の中絶件数、1843件。

4. デートDV

年々、課題が変わっていて、2年前に立てた政策など効かない。
青少年のスマホ・携帯電話所有率はどんどん上がる。
が、SNSの使い方についての授業がない。

報道ランナー『デートDV』より。

  • バイト中も着信が山のように入り、2分以内に返さないと怒られる。
  • 「死ね」「殺す」と言われ続け「じゃあ別れる」というと「お前なんなん」と逆切れ。
  • バイトが遅くなると玄関で殴られる。→自分が悪いかなという錯覚に陥る。
  • ゼンリンのアプリで位置情報を常に把握(中高生は当たり前)。

 

5. 大阪府の政策パッケージ「性・生教育」事業
 

小学生がデートDVについて学ぶ授業。
参加した小学5年生の感想「どれだけ好きでもケータイを勝手に見たりしつこくLINEするのはアカンと思う」。

これが中学生になると「愛されて嬉しい、束縛されて幸せ」になる。

事後対策から根本対策へ
性教育ではなく貧困対策でやった。
「ひとり親にさせないための恋愛をしてもらえれば」

大阪市立生野南小学校の取り組み
自己肯定感を伸ばす(国語科の)授業でやった。

6年間取り組んだことで、

  • 対人関係での暴力による医療機関受診件数0件に
  • 学校全体で成績が上がった

中学生も、たった1時間勉強するだけで、自己肯定感が79→92%にUP。
 

自分を大事にするということが、勉強しなければ分からない。
(虐待されている子は特に)

6. まとめ

 

今なら未来は変えられる。
親も子も一緒に成長する場がなさすぎる。
学校だけでは限られるので、保護者と地域と連携しながら対策を進めていかなければならない。

 

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デートDVって、おそらくSNSがない時代からもあったんだろうと思われるのですが、それが低年齢化しているように感じました。
また、性教育を、貧困対策とし、国語科で「ことばの授業」として取り扱うのも面白いなと思いました。
オレンジリボンのバッジも、脳天をつかれたようでした。
 
明日は、行本充子氏のお話をブログに載せます。