日頃 当店をご愛顧頂き誠にありがとうございます。
去る1月30日 新製品OM SYSTEM OM-1markⅡが発表になりました。
現在販売中のOM-1も人気を博しており、好調な販売成績を収めております。
そんな中でのモデルチェンジの発表に困惑されている方も多いかと思いますが、
内容を見てみると姿形は全く一緒、OM-1の基本性能をそのまま引き継ぎ、細部をリファインしたモデルのようです。
バッテリー、グリップなどの付属品もそのまま使用できます。
今回 短期間ですが使用することが出来たので、実際撮影してみてその進化を確かめてみたいと思います。
本文内 青文字は新たに加わった機能について紹介しています。
オオタカ
1/400秒 F5.6 ISO10000 RAW(OM Workspaceにて現像)
いざ撮影に臨みます。
カメラを手にしてみた感触はOM-1と全く一緒ですが、ペンタ部のロゴが「OLYMPUS」から「OM SYSTEM」変わりました。
ファインダーを覗くと高精細576万ドットのファインダー像が気持ち良いです。
地味ですけど、
前後のコマンドダイアルが少し大きくなって回しやすくなっています。
またゴミ箱ボタンにメニューを割り振れるようになったので、右手だけでメニュー操作が出来るようになりました。
カメラのセッティングは
Sモード(シャッター優先オート)
ISOオート(ISO200~ISO10000)
フォーカスモード→C-AF
被写体認識→ 鳥
AFターゲット ALL
ピクチャーモード→Natural
連写→プロキャプチャーSH2
使用レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
新製品のM.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS については今回使用できなかったので、ご紹介できませんが
使う機会があれば改めてご紹介いたします。
★AI被写体認識
従来の 鳥 鉄道 飛行機/ヘリコプター 車/オートバイ 動物(犬猫)に加え 人物が追加されました。
また スーパーコンパネに被写体認識のアイコンが追加されたので、検出被写体を素早く選べるようになりました。
鳥認識については 枝被りや 草の中での合焦率が改善されています。
★圧倒的な解像感
OM-1から継承された、画像処理エンジンTruePic X (トゥルーピック エックス)と有効画素数約2037万画素 裏面照射積層型 Live MOS センサーが生み出す画像は息を飲む美しさ…繊細な被写体も忠実に表現する、すばらしい解像感を実現しています。
ルリビタキ♀
1/400秒 F5.6 ISO640 RAW(OM Workspaceにて現像)
★優れた高感度画質
常用高感度 ISO 25600を実現 今回はISO10000まで感度を上げてみました。若干コントラストは低下しますが、
それほどノイズは目立ちません。
さらに専用ソフトOM WorkspaceにはAIノイズリダクションが搭載されていますが、これがハードルが高く私の使用している
パソコンではスペック不足でダウンロード出来ませんでした。
OM SYSTEM純正ではありませんが、Adobe、DxO 等から汎用のノイズ除去ソフトが販売されております。
マイクロフォーサーズは高感度に弱いと言われておりますが、これを使えば高感度ノイズが劇的に改善されます。
2/5現在 OM-1markⅡ対応にはなっていないので、比較画像を御覧に入れることが出来ませんが、一番下に掲載している OM-1で撮影した「飛翔シーン」 「トンボ」のカットはノイズ除去ソフトを使用しています。
(ノイズ除去ソフトはRAW画像のみ対応となっております。)
1/160秒 F5.6 ISO10000 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/400秒 F5.6 ISO10000 RAW(OM Workspaceにて現像)
ルリビタキ♂
1/2000秒 F5.6 ISO3200 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/2000秒 F5.6 ISO1250 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/1250秒 F5.6 ISO3200 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/1250秒 F5.6 ISO1250 RAW(OM Workspaceにて現像)
★プロキャプチャー撮影
シャッター半押しで待機 シャッターを押した瞬間からさかのぼって記録するので、(SH-1 0.5秒 SH-2 1秒)飛ぶ瞬間を捉えるのには絶大な威力を発揮します。
ファインダー像の消失がないブラックアウトフリーに対応しており、被写体を画面内の狙った位置で確実に追い続けることができます。
連続撮影枚数もOM-1と比較して倍増しています。
例)秒120コマ連写の場合(RAW) OM-1 約92枚 OM-1markⅡ 約213枚
設定コマ数もきめ細かく変更できるようになりました。
プロキャプチャーSH-1(AF AE固定) 秒120コマ 100コマ 60コマ
プロキャプチャーSH-2(AF AE追従) 秒50コマ 25コマ 16.7コマ 12.5コマ
私はいつも プロキャプチャーSH-2 秒25コマ連写を使用していますが、最低シャッター速度が 1/320から1/160になりました。
撮影者目線の細かい配慮が嬉しいですね。
全て 1/4000秒 F5.6 ISO6400 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/4000秒 F5.6 ISO2500 RAW(OM Workspaceにて現像)
ヤマガラ
1/2000秒 F5.6 ISO1250 RAW(OM Workspaceにて現像)
★IP53対応、防塵・防滴設計&信頼のダストリダクションシステム
OM-1markⅡを語るうえで忘れてはいけないのが、この2点
OM-1+ ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを下げたまま 滑って池に落ちたことがあります。(水に浸かった時間は数秒)
すぐに引き上げ 泥と水分を拭き取り撮影継続できました。 それから1年経過していますが、ボデイもレンズも正常に動作しています。
もちろん主要なPROレンズもIP53対応になっております。
2003年発売のE-1から搭載されている信頼と実績のダストリダクションシステム、これもポイントが高いです。
OLYMPUS/OM SYSTEMのミラーレス一眼を使い始めてから9年経ちますが、センサーにゴミがついたことは
一度もありません。本当に有難い機能です。
シジュウカラ
アカゲラ
1/500秒 F5.6 ISO500 RAW(OM Workspaceにて現像)
ホオジロ
1/400秒 F5 ISO200 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/2000秒 F5.6 ISO250 RAW(OM Workspaceにて現像)
ベニマシコ♀
1/2000秒 F5.6 ISO400 RAW(OM Workspaceにて現像
★手振れ補正&ハイレゾショット
定評あるOM SYSTEMの強力な手振れ補正もさらに進化しました。
5軸手振れ補正 OM-1markⅡ 最大8.5段 OM-1 最大7段
5軸シンクロ手振れ補正 OM-1markⅡ 最大8.5段 OM-1 最大8段
風景写真に威力を発揮するハイレゾショットは14bit RAW対応になり、より階調表現が豊かになっております。
ジョウビタキ♂
1/2000秒 F5.6 ISO1000 RAW(OM Workspaceにて現像)
アオゲラ
1/2000秒 F5.6 ISO2500 RAW(OM Workspaceにて現像)
★ライブGND
OM-1markⅡの目玉機能のひとつ
NDフィルターに加え GND(ハーフND)フィルターが内蔵されました。
GND段数(2, 4, 8)、フィルタータイプ(Soft, Medium, Hard)
下手な作例で申し訳ないのですが フィルターを使用しない場合、ESP測光で撮影すると手前の池が暗くなってしまいます。
そこで GND8を使用して池を明るくなるよう調整しました。 使い勝手はすこぶる良く ファインダー内で効果を確認しながら撮影できますので、簡単&便利です。
ライブNDもND2、4,8,16,32,64に加え新たに ND128が追加になりました。
1/1250秒 F4.5 ISO800 GND8ソフト使用 RAW(OM Workspaceにて現像)
1/5000秒 F4.5 ISO800 RAW(OM Workspaceにて現像)
★高速AF
難易度が高い飛翔シーンにもOM-1は見事に応えてくれます。
今回OM-1markⅡでは撮影機会が無かったので、OM-1で撮影した写真をご覧下さい。
鳥認識AF、 SH-2 25コマ秒連写、 1053点オールクロス、カバー率100%AFがフル回転 総動員で被写体を捉えます。
フレーミングに集中して あとはカメラ任せ! 「撮った」というより「撮れた」いう感覚ですが、
今までなかなか撮れなかったシーンが簡単に撮影できてしまうのは嬉しいです。
コミミズク
1/3200秒 F5.6 ISO2500 RAW(Lightroomにて現像) AIノイズ処理ソフト使用
オオタカ
1/2000秒 F5.6 ISO400 RAW(Lightroomにて現像)
ハイイロチュウヒ
1/800秒 F4.5 ISO10000 RAW(Lightroomにて現像) AIノイズ処理ソフト使用
★あると便利なアクセサリー
わずか51g、ポケットにも入る超小型フラッシュですが、ガイドナンバー9(ISO100)バウンズ撮影もできる優れものです。
電源はカメラ本体から供給されるので電池不要なのが嬉しいです。
Mズイコーデジタル望遠レンズ、望遠ズームはどれも撮影倍率が高いので 昆虫や花の撮影もこなしてしまいます。
日陰や暗いところで撮影する際 威力を発揮します。(作例はOM-1にて撮影)
残念なのはOM-1では同梱アクセサリーだったのにOM-1markⅡでは別売になってしまいました。
最大撮影倍率 (35ミリ換算 ズームレンズの場合はテレ端)
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO 0.57倍
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROテレコン使用時 0.71倍
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO 0.48倍
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 0.57倍
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS 0.39倍
マルタンヤンマ
1/60秒 F4.5 ISO1600 FL-LM3使用 RAW(Lightroomにて現像) AIノイズ処理ソフト使用
ネアカヨシヤンマ
1/60秒 F4.5 ISO1600 FL-LM3使用 RAW(Lightroomにて現像) AIノイズ処理ソフト使用
ヤブヤンマ
1/60秒 F4.5 ISO1600 FL-LM3使用 RAW(Lightroomにて現像) AIノイズ処理ソフト使用
まとめ
●これから野鳥撮影を始めようと思っている方、E-M1シリーズお使いの方にに向けて
2022年3月に登場したOM-1は「満を持して」という言葉がぴったりの完成度が高いカメラです。
そのOM-1をベースに生まれたOM-1markⅡなので、より洗練され使いやすくなっています。
小型軽量システムだから歩きながらの探鳥も苦になりません。
自信を持ってお薦め出来る逸品です。
●既にOM-1をお使いの方に向けて
OM-1とOM-1markⅡ センサーも映像エンジンも同じなので、画質は変わりません。
大きな変更点は ライブGNDとバッファ容量が2倍になった事くらいなので、「自信を持って買い替えをお薦めします。」とは言いずらいのですが、使用してみると確かにAFは改善されているし、その他の変更点についても好印象です。
このカメラの良さを一番実感できるのは、OM-1を使用している方だと思いました。
各部に散りばめられた新機能は小技が多いのですが、操作してみて心地よく明らかに便利になっているので、是非ともOM-1markⅡを使って頂けたらと思います。
★野鳥撮影におススメのM.ZUIKO DIGITALレンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS(35ミリ換算300-1200mm)2024年3月発売予定
OM-1markⅡ/OM-1とのシンクロIS時Wide 7.0段 / Tele 6.0段の手ぶれ補正効果を実現
1200mm超望遠撮影が手持ちで可能な夢のレンズです。
実売価格も ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROの約半額なのでお求めやすくなっています。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS(35ミリ換算200-800mm)
ベストセラー野鳥撮影の入門レンズ 手ぶれ補正効果が 3段というのがやや残念ですが、小型軽量(長さ205.7mmで質量1,325g)なの女性の方でも扱いが楽です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO(35ミリ換算300-800mm 内蔵テレコン使用時375-1000mm)
OM-1markⅡのポテンシャルを最大限引き出す M.ZUIKO DIGITALレンズ の頂点!
最高の描写性能 最速のAF 小型軽量1,875gなので抜群の機動力 OM-1/OM-1markⅡユーザーの方には是非とも使って頂きたい1本です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO(35ミリ換算600mm)
ベストセラー野鳥撮影のプロ仕様定番レンズ
単焦点レンズなのでフレーミングは難しいですが、最高の描写性能を実現 軽量1475g+5軸シンクロ手振れ補正搭載なので超望遠手持ち撮影が可能です。
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300-1000mm 相当 (35mm判換算)
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