いつも荻窪カメラのさくらやをご利用いただきありがとうございます。
先月末、『LAOWA Argus CF 33mm F0.95 APO』を使う機会をいただきましたので、さっそく試してみました。
APS-Cフォーマットのマニュアルフォーカス、35mm換算で50mm相当、そして、解放F値は0.95の非常に明るいレンズです。
解放F値は0.95といえば、フォクトレンダーのマイクロフォーサーズマウントが真っ先に思い浮かびます。
あとはニコンの「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」でしょうか。
そんな中、APS-Cフォーマットで手ごろなサイズ感のF0.95のレンズはかなり気になります。
現在、ソニー Eマウント・フジフイルム Xマウント・キヤノン RFマウント・ニコン Zマウントの各種マウントが発売となっており、
選択肢が多いのも嬉しいポイントです。
今回使用したのはソニーEマウント用。ボディはα1[ILCE-1]を使いました。
最近はカメラの高画素化が進んでいますのでフルサイズのデジタル一眼のクロップでAPS-Cフォーマットレンズを使用しても充分な画質で撮影が楽しめるようになりました。。
早速、雨上がりのタイミングでの撮影です。
開放F値0.95の明るさを存分に楽しみたい!!という事で…、今回はF0.95を中心に撮影しました。
季節はとうに過ぎた紫陽花ですが、意外と雰囲気が良く絵になります。ピントの合った中心はシャープに、周辺は思いのほかクセの無いボケです。良い意味で予想外というか、個人的にもかなり好みの描写です。
さらに33mmの焦点距離も絶妙です。これまでのAPS-Cフォーマットの35mmレンズは約52.5mmとなり、だいたい50mm相当の感覚ではありますが、いざ使ってみるとほんの僅かの違いのようで、この差は意外と大きかったりします。33mmは約49.5mmとなり、かなり50mmに近づいた感じがします。最近は各メーカーからも33mmのレンズが発売になりつつありますね。
こちらは少し絞り込んで撮影しました。絞りはデクリック設計を採用、絞り変更時の引っ掛かりが無いので、一瞬戸惑いますが、今回は絞りは厳密には考えずに、感覚で操作しました。
モノクロで撮影した鳥の羽、雨上がりの湿った感じがお気に入りの1枚です。
夕方の公園を訪れました。
繁った樹木に囲まれかなり暗い状況です。レンズの0.95の明るさに加えてさらにカメラの感度設定や手振れ補正などもプラスすれば、夜のスナップ撮影にはとても心強いです。
翌日、昨日とは打って変わって晴天の午前中。再び撮影に出かけます。
日中の明るい日射しの中でもカメラ側の電子シャッターを使えば絞り開放での撮影も余裕、写りも申し分ないです。
ただし、逆光にはちょっと弱い印象です。何枚か撮影していた中にはかなり豪快なゴーストが出ましたが、これもレンズの個性と言えるかもしれません。ゴーストを生かした光を感じる写真もまた良いですよね。
今やデジタルカメラ用のマニュアルフォーカスレンズもバラエティーが豊かで、新しいレンズも次々登場しています。LAOWAもレンズメーカーとして様々な個性的なレンズを取り揃えていますが、その中でも『Argus CF 33mm F0.95 APO』はサイズ感から描写まで、とても満足感が得られるレンズでした。
最新オートフォーカスレンズの高速でばっちりピントが合う気持ち良さももちろん魅力的なのですが、ゆっくりピントを合わせて時間を楽しむようなマニュアルフォーカスレンズの味わい深さもまた貴重ですね。
今回使用したレンズはこちら!!
LAOWA Argus CF 33mm F0.95 APO ⇒ 商品ページへ
●焦点距離 ：33mm
●開放F値 ：F0.95-F11
●画角 ：46.2°
●フォーマット：APS-C
●レンズ構成 ：9群14枚（非球面レンズ1枚、EDレンズ1枚、高屈折レンズ3枚）
●絞り羽根枚数：9枚
●最短撮影距離：35cm
●最大撮影倍率：0.125倍
●フォーカス ：マニュアルフォーカス（MF）
●フィルター径：φ62mm
●サイズ ：φ71.5mm × 83mm（マウントにより変動あり）
●質量 ：約590g（マウントにより変動あり）
