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昨年11月、木下光学研究所より発売となったミラーレス用交換レンズ「木下光学研究所 KISTAR 40mm F2.4」を使ってみました。
木下光学研究所は昭和53年にレンズ設計会社として創業、現在は東京あきる野市に拠点をかまえ、設計から製造までを手掛ける国内レンズメーカーです。
KISTARブランドではヤシカ・コンタックスマウントのフルマニュアル交換レンズを発売、開放時の柔らかいボケと絞り込み時のシャープな描写が注目されていましたが、今回は初のミラーレス一眼用レンズということで、期待も高まります。
マウントは「ソニー Eマウント(KSE)」と、「フジフイルム Xマウント(KFX)」の2種類。
小型パンケーキレンズで、重さも僅か160g、手になじむサイズ感は、レンズ存在感を意識せず気軽にスナップ撮影が楽しめます。
「ソニー Eマウント(KSE)」はフルサイズボディで40mm、35mmと50mmの間でスナップ撮影では使い勝手の良い画角です。
「フジフイルム Xマウント(KFX)」はAPS-Cで60mm相当、ソニーマウントの標準画角40mmに比べ、やや中望遠よりの60mmとなります。
早速、ソニーユーザーとフジフイルムユーザーのおぎさくスタッフ4名がその独特の描写を試してみました。
(撮影は2020年11月です)
** 「ソニー Eマウント(KSE)」での撮影 **
「KISTAR 40mm F2.4」の特徴は何と言っても開放時の個性的なボケ描写です。
開放F値は2.4の程よい明るさで、スナップ撮影・遠景撮影ともこの開放で撮影しています。周辺の滲み具合が特徴的で不思議な空気感。まるで白昼夢を見ているかのようです…。
開放と絞り込みを同じ被写体で比較してみました。
開放時のふわっとした写りとは対照的に、同じレンズとは思えないほどシャープになります。
** 「フジフイルム Xマウント(KFX)」での撮影 **
F5.6、中間絞りでの撮影です。この程度に絞って撮影すると、とても使い勝手が良くやすく感じました。
マニュアルレンズならではのじっくりピント合わせもデジタルカメラなら拡大表示やピーキングで楽に合わせられるので使いやすく、AFレンズとは一味違う、じっくり感とサクッとピント合わせの絶妙さもまた心地よいです。
独特の描写が柔らかく、光もやさしく表現してくれます。
再び開放と絞り込みを同じ被写体で比較してみました。
こちらはイルミネーションバージョンです。
絞り込んだイルミネーション、まるでクロスフィルターを使ったようなキラキラが。
最後に、ソニー α7 III x KISTAR 40mm F2.4 で撮影した動画を。
【KISTAR 40mmF2.4で撮ってみた】横浜中華街&山下公園
最新のデジタルカメラとレンズの緻密な描写やなだらかで自然なボケ味に比べると、「KISTAR 40mm F2.4」はだいぶ個性が強いように感じてしまいますが、オールドレンズにあるような個性が感じられる唯一無二の描写。そんな独自性を持ったレンズが新たに登場していることにとてもわくわくします。
~~ 今回使用した機材はこちら ~~
● 木下光学研究所 KISTAR 40mm F2.4
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● ソニー α7 III ボディ[ILCE-7M3]
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● ソニー α7R IV ボディ[ILCE-7RM4]
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● フジフイルム X-T4 ボディ